山歩きヘロヘロ日誌

2002年1月19日 冬の北八ヶ岳スノーハイク

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☆1月19日(晴れ時々薄曇り)
 [三鷹−茅野−ピラタスロープウェイ山麓駅−山頂駅・坪庭−五辻−メルヘン街道−麦草ヒュッテ−大石峠−
  出会いの辻−五辻−山頂駅・坪庭−山麓駅−茅野−三鷹  始めての北八ヶ岳、しかも冬、新しく買ったフリートレックで挑戦しよう〜ということで早朝4時42分 発の普通列車で向かう。途中、高尾、大月、甲府で乗り継いで茅野駅に到着。バス停は西口なのに解らずに 東口に降りてしまうアクシデント発生〜 う〜ん、このツアーは呪われているのか・・・  実はこのツアーは先週末に計画して向かうことになっていたのだが、列車の都合で遅れて乗り継ぎ出来ず そういう事情で取りやめた経緯があるのだった・・・  話を元に戻して、茅野から路線バスで出発し小1時間ほどでピラタスロープウェイに到着。早速準備に とりかかる、いらないものはコインロッカーに入れて準備OK! 9時20分ロープウェイに乗り込む。こ のロープウェイは一気に2240メートルの坪庭まで運んでくれる。しかも100人乗り! 北八ヶ岳の散 策にはこのロープウェイが季節を問わず利用できて重宝するようだ。ロープウェイからの眺望は素晴らしく 八ヶ岳連峰や南アルプスや中央アルプスでは千畳敷カールが確認でき、御嶽山も見えるし、北アルプスは 奥穂高、槍、白馬など日本の屋根が一望出来る。特に今日は透明度が良くてはっきり見えていた。約6分で 山頂駅に到着する。  乗り場を出ると眼前に雪を抱いた北横岳がお出迎え〜 本で見たような景色がそこにあった。それにして も暑い・・・温度計を見ると0度! 雪も連日の好天と雨で溶けてしまったようで少ない。 坪庭にあるロープウェイ駅坪庭にからは眼前に北横岳が仰ぎ見える。  スキーを準備して手袋、ストックを伸ばして・・・ありゃ? ストックが伸びないぞ? どうしたのだ? またしてもアクシデント発生です! 2本のストックのうちの1本が2段目が何故が伸びない! どう引っ 張っても出てこなくてこれだけで15分のロス。仕方なく1本は短いままにして山側に使うことにした。  同じロープウェイにはゲレンデスキーヤーに混じって僕のようなバックカントリースキーを楽しむ連中も 多くて北八ヶ岳がいかに冬山としての人気があるかが伺える。その人達は既に出発して駅に残ったのは僕だ けとなっていた(^^;;  とにかく、出発だ! この冬始めてのスキーで緩斜面もちょっとこわごわだったが、なんとか滑り降りた。 コースの看板を確認してとりあえず麦草峠へ向かう。コース自体は山道でそれをXCスキーのコースとして いるので、アップダウンはかなりある。オマケに奥日光や裏磐梯のように整備されているわでもなくかなり 荒れてます。地図ではずっと下りと思っていたので最初から手こずった。出だしから100m歩くのに15 分もかかっている。これではマズイと思い、いきなりシールを貼る。始めてのシール歩きだけど、クロカン も多少やっているので歩きのコツは直ぐに掴めた。フリートレックは板が99pのショートだが、ビンディ ングはヒールフリーが出来るようになっている。専用のシールとクランポン(スキーアイゼン)が付属。 板幅が広くこれに貼るシールも同じくらい広い、このためシールの利きはバツグンでまるでアイゼン履いて 歩いているかのようであった。30度くらいの急斜面でも平気で上がれる。それなりのコツはあるけどこれ だけ利けば登りには苦労しない。その利きが嬉しくなって、コースから外れて誰にも踏まれてない斜面に 駆け上がる! いきなり埋まった・・・ そこはササ藪の上に出来た雪原であったので積雪が少なくずっぽ りと填ってしまった訳だ・・・  コースに戻ってゆるゆると登ったり、そうかと思ったら下り坂だったりとほんとにアップダウンが大きい。 しかも始めてのコースでそのうえ雪ときているからペース配分が掴めずちょっとお疲れモードに・・・ 中央アルプスと御嶽山 北アルプス方面の展望も素晴らしい 広く視界が利く場所からはアルプスの峰峰の展望が見られた。素晴らしい光景だ〜 でも、三脚とカメラを 出す気になれずデジカメだけで撮影。それにしても、木々に着いた雪が少ない、陽光を浴びてゆっくり解け てく様子が見られた。気温は日の当たる場所は0度だが日陰は−5度まで下がる。そういうところの雪は 流石にサラサラしている。細い山道の林間に入ると道は堅く締まって滑りにくくかなり難儀した。 陽光に雪も溶け残雪期のような風景だ茶臼山を望む。雪があれば北八ヶ岳らしい風景になるのだが・・・  シールをつけたままでの滑降はほとんどスピードが出ないので滑り終えたときに止まって蹴躓くことがあ るので要注意だ!! これで何度がコケてしまいました(^^;; と、後ろからやってきたテレマーク夫婦に 抜かれてしまう、かみさんの方は下手だが旦那はがんがん細い道を下ってゆく、場所が場所だけにかなりの 大股開きのボーゲンだが果敢に滑る。かみさんが転んだので旦那も僕も立つのをまっていたら向こうから スキーを履いて登ってくる人が、よく見るとそのスキーはフリートレックであった! おお〜仲間じゃ〜と 横を通り過ぎる姿を見ていたらその人もこちらをちらっと見て微笑んだ。同じフリートレックということが 解ったためだろうね。でも、その人のは僕のより短くて初期モデルで板の長さが88pのものであった。 樹林の道は非常に狭くスキーには難儀する。  さて、林間を抜けると再び広い道に出る、あずま屋があり休憩出来るが途中で抜かれたテレマーク夫婦が 休憩していたのでそのまま緩斜面を滑って五辻の標識のある所まで降りた。 と、後ろからバタバタと音が するので振り返るとスノーシューを履いたオヤジ2人が猛烈な勢いで下ってきた。かなりスノーシューに慣 れた人のようであっというまに僕を追い越してしまった。う〜んスキーより早いとは・・・ でも、そのあ と1人が穴にハマって転んでいたのをしっかり見ていたのでした(^^;;  五辻から暫くは下りが続くがまた林間にはいってアップダウンの連続。それでも、ゆっくりと下っている のである。出会いの辻を過ぎ勢いで真っ直ぐ進むとほどなくして車道に飛び出る。これが俗に言うメルヘン 街道である。かなり緩斜面のスキーコースになっている。ここから麦草峠までゆるゆると歩く。ゆるゆるで もボディブローのようにじわじわと堪えてくる。ここを滑ったらどんなに気持ちがいいだろう〜と思いなが らも重い足をまさに引きずるようにスキーを運ぶ。途中、バイクが雪に埋まっているのが目に止まった。 メルヘン街道。冬は通行止めでバックカントリースキーの絶好のコースとなる。雪に埋もれるバイクが・・・ いったい何故バイクが?? 冬場は通行止めなのだが・・・ どうも通行出来るときに来て故障かなにかで デポしたのかもしれない。雪が解けたら取りにくるのだろうか??  かなりヘロヘロになりながら漸く麦草峠に到着、麦草ヒュッテ近くのベンチに陣取り軽く昼食をとる。 しかし、予定より1時間も遅れての到着で、このあと白駒池に行く予定であったが、ちょっと難しいので このまま行かないで帰ることにした。ヒュッテの横は綺麗な緩斜面でテレマークの講習をしていた。 麦草ヒュッテの周辺は緩斜面のゲレンデ状態。ヒュッテ東側の平原。深雪の練習場としては最適かも。 僕も滑ってみようかな〜と思ったがなにぶん時間が無い!! 写真をゆっくり撮る時間もない! というこ とでヒュッテを後にする。さて、今来た道を戻るか予定コースの雨池に向かうか迷いつつも足は雨池に向か っていた。樹林帯のコースに入ると道はあるもののトレースがない。誰も行ってないのかな? 雨池経由だ と2時間半くらい。。。ロープウェイの駅に3時過ぎには着きたいがこのコースではちょっとキビシイかも と考え始めると足が鈍くなった。う〜ん、地図を出して検討・・・やはり雨池コースでは間に合わない! 勇気ある決断? で麦草峠まで引き返し分岐から大石峠に向かい出会いの辻に出て坪庭に至るコースに変更。 誰もいない雪の道をゲーヘー、ふぅ〜と奇声をあげながら歩く歩く・・・ 途中からシールを取り滑って みるがアイスバーンの緩斜面でツルツルしすぎて進みが悪い。再びシールに切り替えて歩く。深雪でもあれ ばちょっと滑りの練習もしたいのだが、それも叶わずである。出会いの辻からさっき下ってきた道を登り始 める。これが、とにかく疲れた。足の疲労は困憊状態で数メートル進んでは呼吸を整える始末。何度そんな ことが繰り返されたかわからないが、とにかく大変であった。日頃の運動不足の影響もあるだろうなと脳裏 に浮かぶ。実際足の筋力は落ちているようだ。と、ここで気が付いた、持ってきた厳冬用の帽子が無いのだ! ザックに縛っていたのだがいつの間にやら落ちて無くなっていた!! まだ本格的に被ってなかったのにな んという不運・・・5000円もしたのにぃぃぃ(T_T)  それにしてもなんて静かなんだろう〜 風もなく鳥の声さえ聞こえない、もちろん周辺には人の気配も無 くまさしく静寂の空間がそこにあった、音はないのだが「し〜ん」という音ではないなにか不思議な感覚を 覚える。もっとこの静寂に包まれていたいと思ったのだが、なにぶん、先を急がなければならず歩き出す。  やっとあずま屋に到着し休憩する。時間は既に2時45分。間に合うのか?? 休憩もほどほどに重い体 と足を引きずりながら登ってゆく。やがてアルプスの見える場所に来ると遠くからロープウェイの音が聞こ えてきて、やっと着いた〜と一安心。ところがぎっちょん、ここからが長かった。音はすれど姿は見えず。 やっと見えだした時の時間は3時15分。予定の3時をかなり回っていた。しかも、駅までまだ数百mある。 結局駅に着いたのは3時25分。もうほんとにヘロヘロ状態であった。3時30分のロープウエィに乗って 下まで下る。予定では坪庭からゲレンデを滑って4キロのダウンヒルをする予定であったが、流石にこの疲 労状態では4キロはキツイし転んで怪我でもしそうだったので、安全を取ってロープウェイとなったのだ。 ロープウェイから見る南八ヶ岳方面の展望八ヶ岳連峰の北にある蓼科山、でも八ヶ岳連峰には含まれないそうです。  山麓駅に着き手早く着替えを済ませてギリギリでバスに乗り込む、バスの車窓からアルプスに沈むゆく夕 日が目に止まった。振り返れば八ヶ岳連峰が淡く色づき始めていた。あ〜1泊していれば〜と思いつつも バスは無情にも進んでゆく・・・ 茅野駅からは特急で三鷹へ戻り始めての北八ヶ岳ツアーは終了した。  ふぅ〜 かなりヘロヘロに疲れました。折角持っていった新調の三脚は一度も地面に着けず、さらにカメ ラで撮ったのは僅か2枚。あとはデジカメでした。あまり良い題材がないのと歩くので精一杯だった為であ るけど、まともに撮れなかったのにはちょっとがっかり。やっぱり、日帰りでなくて1泊しないと良い光景 には巡り会えないので今度行くときはテントか小屋泊まりにしようと思ってます。