■7月6日(金)(曇り)
※前夜5日は京急蒲田のビジネスホテルで宿泊。
羽田空港(6:55発)==(JAL)==女満別空港(8:40着)==(MIURA号)==オシンコシンの滝(10:50頃)==
ウトロ道の駅(11:15頃着/昼食/12:15頃発)==オロンコ岩(12:20頃/散策/13:25頃発)==
知床五湖(13:45頃/散策/15:00頃発)==ウトロ・コンビニ==ホテル地の涯(16:30頃着/泊)
スミレ好きなら一度は見てみたいのが知床に咲くシレトコスミレです。日本では知床半島の一部にしか咲かない幻のスミレといっても言い過ぎではなく、
そこに至るまでのルートもかなりハードで簡単にはいけない。しかも以前はカムイワッカの滝近くの硫黄山登山道から登れば日帰りで見に行くことも可能で
あったけど、ここしばらくは林道の通行止めで歩けなくなっていた。唯一残された方法は羅臼岳から縦走して途中でテントを張りシレトコスミレが咲く南岳から
硫黄山付近をピストンするしかなかった。でも休日が限られるサラリーマンにはなかなか難しく、行程も長いということで半ばあきらめていた。
しかし2011年からこの林道が通行申請すれば通れるという形になり、ついにチャンス到来!! またいつ通れなくなるかわからないので、いまのうちに
行くべ!! と尾瀬仲間のkazuさんや北海道在中のMIURAさんと相談し、今年1月頃から情報を集めたり航空機の早割チケットを購入したりして計画を進めて
いた。あとは天気であるが、当日はどうもあまり芳しくない予報・・・ でももう後戻りはできないし、運を天に任せて出発することとなった。
今回のメンバーは、僕、相棒、kazuさん夫妻、MIURAさん夫妻の6名である。MIURAさんは随分前に無雪期に縦走したことはあるものの雪のあるこの時期には
歩いてない、シレトコスミレも長年見てみたいと思っていたそうである。
出発日は羽田空港6時55分という早朝便なので、空港近くのビジネスホテルに宿をとった。
出発当日、寝坊することなく5時起床。ささっと準備をして京急鎌田駅からエアポートライナーで羽田空港へ向かう。メールですでにkazuさん夫妻は到着
しているとのこと。はぇ〜〜
ライナーの急行なのになぜだかこのあたりは各駅となってずいぶんと時間がかかり、やっと羽田空港国内線に到着。初めて乗ったので知らなかったけど京急線は
単に国内線ビルの地下に到着するだけなのだ。モノレールなら第一と第二の駅があるのだけど・・・ むーん、このためJAL便なので第一ターミナルまで
長々と歩くことになってしまった。またもやロスである・・・。
久しぶりの羽田空港はやっぱり超広い・・・ 再びメールでkazuさんたちは出発ロビーに行っているとのこと。むーん、流石に飛行機旅行慣れてるので動きが機敏だ・・・。
ピーと鳴らないことを祈りながら荷物を預け、保安所を無事に通過した。ココはいつも緊張するのよね・・・(^^;)
出発ゲートはなんと一番端っこの20番・・・ 遠い・・・
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やっと到着するとkazuさんたちは朝食中であった、どうもですぅ〜(^-^)/(^-^)/ それにしても空調が暑い・・・ あまり時間はないのでとりあえず
何か食べようと近くの売店でサンドイッチを購入した。
窓の向こうには沢山の航空機が並んでいて、カッコいい〜!!
食べて談笑しているうちに搭乗が始まったがまだいっぱい並んでいるので、少し時間をあけてからのんびりと搭乗である。
いよいよ機内へ乗り込む・・・久しぶりの飛行機なのでウキウキワクワクである。
事前に購入したときに席を合わせたのでkazuさんたちとは前後で並んでいる。
午前6時55分ころ、ほぼ定刻で機体は動き出した。 ちょっと雑学。車輪の車止めを外した時点が正式な出発時刻になるというのをテレビでやっていたのを思い出した。
ゆっくりと飛行機は離陸ポイントへ向かう・・・ 途中、嵐号やポケモン号などの航空機も見えていた。
そして、ポイントにつき一寸溜があったかと思うと勢いよくエンジンが吹き急速に加速してゆく・・・ そしてそして、機体が浮き上がりテイクオフ! この
上昇してゆく感じが好きなのよね〜〜相棒も好きらしい(^-^)/ ふっと浮き上がる感じがしたかと思うと旋回しながらさらに上昇! 眼下には葛西臨海公園やディズニーランドなど
湾岸の施設が見え、さらにスカイツリーも見えていた。あっという間にかなりの高度まであがり、最後に少し旋回すると北北東に進路を取り北海道へ向かう。
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あいにく眼下は雲が多く千葉房総付近まではわかったけどあとは地上が見えずわからない・・・尾瀬も見えるらしいけど今日は無理そうだ。
上昇してしまうとなぜか急に睡魔がやってくる・・・気圧の関係か? 時々寝たり、談笑したり、飲み物を飲んだりと過ごす。 ジェットの音が大きいので
談笑するにはちょっとうるさい・・・。
やがてちらりと見えたのは三陸沿岸だ。津波で被害が大きかった地点なので、なんともいえない感じになる。一旦陸を離れ三陸沖から十勝沖、釧路沖まで飛行。北海道も
雲が多く地上はほとんど見えない。それでも、いよいよ着陸態勢に入るのでどんどん高度が落ちる感覚を感じる。
そして、ベルトのサインが出るといよいよである。雲の中に突入しやや揺れる。厚い雲のようで随分長く入っているような感じでなかなか地上が見えて
来なかったけど、ギュイーンと車輪が出ると雲が切れて、おお〜畑じゃ!! 北海道らしい光景が見えてきた!!
どんどん地上が近づいてそしてランディング!! あまり揺れずに着陸したのでパイロットさん、グッジョブである!!
それにしてもわずか1時間半で到着するのだから凄いっす。
さーて、MIURAさんは来てるかな〜と到着口へ進むと、ガラス越しにこちらを見ている2人! MIURAさん夫妻だ! どうも〜(^-^)/と手を振るがいまいち
分からなかったのか無反応? 近づいてもう一度、どうも〜(^-^)/と手を振ると気づいたようだ!! 声は聞こえない・・・。
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預けていた荷物を受け取り、外へ出る。あらためて夫妻と握手を交わし挨拶であった。どうもどうもお久しぶりです、お世話になります〜 そして、初対面の
kazu夫妻を紹介した。
とりあえず外に出て駐車場へ、今回は僕と相棒はMIURA号にお世話になり。kazu夫妻は1泊長いこともあり別にレンタカーで移動することになっている。
荷物を積み込み、レンタカーのある受付へ移動。ちょっと時間はかかったけど全員車に乗り込んだ。kazuさんたちの車はデミオ?
さーて、とりあえず知床半島へ移動しないといけない。ここから車で2-3時間はかかるそうだ。まずはウトロの道の駅を目指しましょうということに設定した。
そこでお昼である。その後は天気を見て羅臼湖の予定となっている。 天気といえば、空は雲が多く天気はイマイチだ・・・。
ではでは、出発!! と走り出した。最初は信号もあったけど次第にそれもほとんど皆無の状態で、まっすぐな道もあり普通に○○キロくらいは出る始末。
道路のまわりは広い畑でこんな広大な景色を見てると○○キロ出てても速いとは感じず普通に走ってる感覚になるから不思議で恐ろしい・・・
どこまでいっても同じような道が延々に続く感じだ、後ろを走るkazuさんもぴったりとMIURA号についてくるのでMIURAさんはびっくりしていた。後に聞くと
やはりkazuさんは若いころにダート走りとかもやっていたそうで運転技術はかなりの腕前と分かった。
車は快調に飛ばし、網走や斜里を通過する・・・途中、オホーツク海も見えたりするけど、いかんせん天気は悪い、海岸沿いに見え始めるはずの知床の
山々もまったく見えない。それどころか知床半島に入ったありから海岸沿いから霧がたちこめていた。むーん、なんでこんなに天気が悪いのか・・・。
初めての場所なので景色が見たいのに見えないのはかなりもどかしい・・・
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しばらく走ると、オシンコシンの滝に寄って行こうということになり、車を止める。立派なトイレと建物があり、昔し来たときは掘立小屋がある程度と
kazuさんが驚いていた。 ほかの観光客も入り混じりながら少し歩いてゆくと、滝が現れた!! おお!あれがオシンコシンの滝かぁぁ!! けっこう
大きいなぁ〜 もっと海岸ぺりにあり直接海に落ちているものと勝手に想像していたけど海岸からはちょっと奥まったところに流れていた。
しばらく、写真したり眺めたりして売店へ移動。早くもお土産を物色する女性陣・・・ 近くの草地にはエゾスカシユリやトリアショウマに似た花などが咲いて
いてお土産よりそちらの方に目がいってしまう(^^;)
どんどんと観光バスが押し寄せる。知床観光の最初の立ち寄りポイントなので混むのは仕方ないところだろう。
再び車に乗り込み出発! しかし、オシンコシンの滝とウトロすぐ近くで、トンネルを抜けるとすぐにウトロの町が見えてきた。丘の上の立派なホテルは明日
泊まるホテルのようだ。でかい!
しばし走り目標地点の道の駅に到着した。はーいお疲れ様〜! カモメが飛び回りあちこちで鳴いている。いかにも漁業の町って感じだ。
道の駅には当然土産物もありここのは地元の海産物を中心に取り揃えられている。
まずは腹も減ってるので食事だ。奥の方にレストランがあった。メニューは地元の海産物を使ったものが多く、うにやイクラ、ホッケなどお馴染みのものも
あったけど、高級鮭「ときしらず」のどんぶりが気になった! 時知らずとは鮭が回遊しないで付近の海に留まったものをいうらしく、遠距離を回遊してくるサケと
違い動かないので油がのって美味しいとのことだ。それがたっぷりと乗りさらにイクラがのった「ときしらずの親子丼」1400円はかなりの格安!! 東京ではほとんど
市民には回ってこないということなら食べずにはいられないのでこれをチョイスした。食通のkazuさんもチョイス、相棒はやはりホッケ定食。このホッケも
フワフワの身で激ウマでした。MIURAさんたちは知床豚のどんぶりで、肉厚の焼き豚がごっそり乗っていてボリューム満点であった。
さっそく出てきたときしらずの親子丼。柔らかい身は油がのっていて激ウマ!! うーん、なんでしょうこの美味しさ〜! 相棒も激ウマホッケを夢中で
食べていた。ホッケ好きにはたまらないだろうな〜 喜んでいるようで良かった良かった。
食べてる間も、羅臼湖はどうしようかと悩んでいたけど、低い山が見えないくらい雲が垂れこんでいるので、この感じだと羅臼湖はかなりの濃霧で
なんにも見えない、熊の危険もあるので中止にしましょうと決定。そのかわりに、オロンコ岩と知床五湖に行きましょうということになった。
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オロンコ岩はウトロ港にある標高60mほどの岩でここにはこの地に昔から咲いている植物が今でも沢山生育していてお花を楽しむにはちょうどいいところ
だそうである。断崖の岩なのでシカも上がれず食害を逃れているそうだ。
車で5分ほど移動。観光名所でもあるので簡易なトイレも設置されている。
ほんとに断崖絶壁で壁には落石防止の金網があるけど、そこにもいろんな花が咲いているようだ。 赤いのはハマナス。ピンク色のはエゾカワラナデシコである。
さっそく階段から登りはじめるけど、いやいやけっこうな急な階段だ! 手すりがないと海に落ちてしまいそうな感覚になる。
階段沿いにもいろいろ咲いていて、エゾネギ、エゾノキリンソウ、エゾカワラマツバなどあまり聞きなれない初めての植物も多い。そして高山に咲くイブキジャコウソウまで
咲いていてびっくりだ! それだけ知床の環境が厳しく本州で云う高山植物の部類の花が海岸線付近で生育していることがわかる。
さらに登ってゆくと、上は平らになり草原のようになっていた。岩の上なのに面白い!
岩の上は1周出来る歩道がありここを散策する。しかし夏は生い茂ってしまうようで、地元の人が草刈りをエンジンカッターを使って豪快に刈っていた。
希少な植物もあるはずだけど、大胆である・・・
崖際にヒオウギアヤメが咲き、その向こうにカモメが飛び交っている。 シロバナオドリコソウ、クサフジやマメ科の植物も多く、ゼンテイカや華やかな
エゾスカシユリも咲いていた。さらにはオオハナウドやシャジン、アザミの仲間も数種確認できたりと、ほんとに植生が豊かだ。ここたけで数時間は楽しめそうな
感じで、花好きにはもってこいの場所である。
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晴れていれば知床連山やオホーツク海が遠くまで見渡せる展望ポイントでもあるけど今日は駄目だ・・・
崖にはたくさんのカモメがとまっている。営巣地なのか寝床なのかは判らないけどとにかく沢山とまっていた。
先行していた相棒と合流。さてさて、降りますか〜と花を見ながら撮影しながらゆっくりと階段を下った。下りはなかなかの
高度感で高所恐怖症の方にはお勧めできないなと思いました(^^;)
けっこうな急こう配なので少し足慣らしにはなったかな?
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さて、次は知床五湖へ向かって出発である!
ウトロはこじんまりした街並みを走り抜けるとすぐに沿岸沿いのくねくねした道にななった。ところどころ小さな滝もあり風光明媚だ。相変わらず山も
海もほとんど見えない。 道路沿いはうっそうと茂る原生林のようで、道のそばには時々シカが出てきていた。ほんとにシカの多いところだな〜!
原生林とはいったけど、道の斜面は綺麗に整備されていてそこに崩れを防ぐ意味で植え付けられた植物が花を咲かせていて完全に帰化植物の宝庫になっている。昔は
シートにいろんな種を挟んで斜面に張り付けていたのを見たことがある。たぶんそれと同じことをしたのだろうけど、それが自然遺産になった今でも残っているのは
かなり不思議な光景である。よくも登録できたものだ(^^;)
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そんなことを時々考えながら、車はギュンギュンと走る・・・ 意外と交通量は少なく走りやすい。
途中、ユースホステルを過ぎ、今宵の宿へ続く道を通過、さらに明日入るカムイワッカへの林道分岐を通過してほどなく進むと、知床五湖に到着である。 駐車料を払い中に入る。
予想より殺風景な感じでビジターセンターとお土産屋の入った建物があるだけであった。年間大勢の観光客がやってくるような感じには見えないのが不思議だ・・・。
トイレを済まし、少し腹ごしらえをする。女性陣が買ってきた生うにを頂いた。超マイウーだ!! 東京では考えられないくらい歯ごたえがあり、何より
甘い。バフンウニとのことだけど、値段はなんと800円と格安!! いや〜贅沢贅沢。 ごちそうさまでした。
お腹も満たしたので、歩き出す。知床五湖は5つの池を巡るコースが有名で、知床連山が一望できオホーツク海も見える知床でも屈指の観光スポットである。しかし
ヒグマの出没が多く周回コースがたびたび閉鎖になるため、数年前に一湖までのルートが電気柵付の高架橋になったので安心して散策か出来る。逆にニ湖、三湖など
他のルートはガイドが付かないと入れないシステムに変更された。ガイドにもよるけど1人4000〜5000円というかなり高い。ガイドを付けたからって
必ず歩けるとは限らず途中で引き返した場合は返金は無い。 ガイドさんの収入維持の目的の方が強いかも?
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てなわけで、我々は無料で予約もいらない高架橋を歩く・・・ が、霧が濃くてほとんど展望はなし、当然知床連山もまったく見えなかった。植生も同じ
ようなものが生育して、花がほとんどない。いや全くないといってもいいくらい殺風景。やっとみつけたのは遠くの池に咲いてる黄色いエゾコウホネ、ヒツジグサ
くらいだ。むーん、つまらない・・・。
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するとすれ違った人が、ヒグマとシカが出てますよと教えてくれた。おお!ヒグマですか! この場所なら近くに出てきても怖くないのでぜひ見たいと
思い人だかりのしているところへ移動。 霧で分かりにくいけど、50mくらい先に黒い影が動いている。どうやら親子のようだ! 小熊は結構大きくなって
何かを一生懸命食べていた。 やがて少しだけとこちらの方へ近づいてきて姿を見るとやっぱり大きい! 人がザワザワしてるのも気にせず黙々と水芭蕉を
食べているようだ。巡回しているガイドの人の話ではこの親子熊はこのところよく出てくる常連だそうだ。人を恐れないというか無関心のヒグマが増えて
いるので登山道で至近距離での鉢合わせも多発しているというから人なれした熊はちょっと厄介である。
後に写真を拡大してみると親熊には首輪があり、どうも発信機をつけられた熊のようであった。なので近づいてくるとすぐにわかるのでガイドさんが警戒に
飛んでくるようだ。
茂みに熊が消えて行ったので、先に進んだ・・・。
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中国語があちこちから飛び交い中国からの観光客が多いのが解る。
ところどころに展望台が設けられているけど何も見えないのでちょっとつまらない・・・。
しばらく進むと、また人だかりがあった。 どうやらエゾシカのようだ。見ると、おやおや、5〜6頭が草の上に休んでいてご休憩中のようだ。でも口は何か
食べているようでモゴモゴしている(^^;) こんな近くに人がいるのにまったく気にもしてなかった・・・。
動きもないのでササッと写真を撮りまた歩き出す・・・
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やがて知床五湖と書かれた標識がある展望台に到着。目の前の池は一湖だ。高架橋はここで終わりである。池の向こうには雄大な知床連山が見え明日登る
硫黄山も見えるはずだけど・・・。 み・え・な・い・・・
池には小魚がいるようで波紋が見えている。昔しここで養殖を試みたそうだけど魚が大きく育たないので断念したそうでその時の生き残りの魚が今も
いるそうだ。
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何も見えないけど、とりあえず、記念写真をして折り返した・・・。
帰り道、さっきのエゾシカは立ち上がって餌を食べまくっていた。このシカが植物を食べてしまうのでシカの嫌いなものだけが残ってしまい、この殺風景な植生
になってしまうのだと気づいた。うーん・・・。
ふたたび熊のいたところに戻ってくるが完全に姿を消していた。そこにいたガイド2人の会話からは遠くの森に消えたということだ・・・
と、相棒とkazuさんの奥さんがなかなか戻ってこない・・・ とうしたのだろう? と待っているとやっと姿が見えた。どうしたのかと尋ねると熊がいて
見ていたそうだ。なんとさっきの親子熊が再び現れていたのだ。しかも至近距離でしっかり写真も撮っていた。いいな〜
全員そろったので、ビジターへ戻りちょっといっぷく。明日の昼用の食糧などを買い出しにウトロまで戻ることになった。朝食はホテルで弁当に、お昼もおにぎりを注文
出来るけど重くなるし痛むことも考えられるのでお昼は菓子パンとかにしようという考えだ。
車に乗り込み出発。相変わらず霧は多く山も見えない・・・。と思ったら一瞬だが羅臼岳が雲間に見えて感激!! おお〜! でもすぐに雲が覆う・・・
夕方になり、シカが動く時間のようで道端にはあちこちに出没していた。突然降りてきて車に衝突することもありけっこう危険だそうだ。衝突すると
車は大破することになるので要注意だ。
とはいっても走り屋の二人はビュンビュンとばしてくれた(^^;)
ウトロの唯一のコンビニに立ち寄る。馴染みの食材も多く、なんだか北海道にいる感じがしなかった。
買い出しも終わり、再び、同じルートでホテルへ向かう・・・。
途中からは砂利道の林道になり薄暗い原生林の森を進む。昨年までは1日2本の路線バスがあったけど採算が合わないのか廃止になってしまい、ホテルに
行くには車かタクシー、あとは徒歩などしか方法がなくなっている。ちなみにホテルの横は羅臼岳登山口なので夏場だけでも動かせばいいのにな〜とちょっと
思った。
しばらく走ると、徒歩のおっさんがいてびっくり!! 熊がでるような薄暗いところを単独であるくとは・・・
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そしてほどなく走ると、今宵の宿である、「ホテル地の涯」に到着だ。 羅臼岳から戻ってきたと思われる登山者が靴を洗っていた。機会があれば羅臼岳
にも行ってみたいな・・・。
MIURAさんたちは今宵はウトロの道の駅で車中泊するということなので、今日はここでお別れだ。お疲れ様でした〜(^-^)/ 明日はホテルを5時出発と
いう手はずにして別れた。
「ホテル地の涯(ちのはて)」。名前が凄いけど実際、知床半島ではこれより先に宿はない。最果ての宿なのだ。羅臼岳や知床連山を登山する基地にはちょうどいいので
この時期、泊り客のほとんどは登山者である。しかも天然温泉なのでそれなりに人気の宿だ。
受付を済まし、部屋へ・・・ 2つの部屋をカップル同士の予定だったけど、希望により男女で別れて入った。まあたまには女子同士楽しく過ごすのも
良いでしょう(^-^)
食事まで時間があるので、ひとまず温泉である。
宿からかなり離れたところに野天風呂があるけど、森の中を通るのはちょっと怖いのでそこはやめて内風呂と混浴露天風呂で我慢だ。温泉は岩尾別温泉で
純食塩泉。リューマチや神経痛に特に効果があり、美容にも効くらしい。 源泉からそのまま引いてるのでけっこう熱くてあまり長湯には不向きのようだ。
混浴風呂に行くには部屋から丸見えの通路をとおるので、これは女性にはかなり厳しい条件。よしずを張るなりして工夫が欲しい。いや男性でもちょっと丸見えは
恥ずかしい・・・けどモソモソ歩くのも何ですのでブラブラさせながら通りました(^^;)
露天は深く作られていて近くのせせらぎを楽しみながら入れるけど、やっぱり熱いので、だめだ・・・のぼせないうちに引き上げた(^^;)
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通路のところには、丸太風呂がおいてあった。丸太といってもどうも木の皮を張り付けたコンクリートのようである。たぶん生木は腐るのでこの形になったの
だろうけど・・・ 話のネタとkazuさんと二人で入ってみた。うーん、落ち着きませんね・・・
内風呂も人が増えてきたので適当なところで切り上げた。すっかり温まりました・・・。ふぅ〜
風呂上りはちょっと休憩〜 女性陣がやってくるのを待つ。風呂上りで暑くてのどが渇くので北海道限定ガラナコーラーをごくごくっと飲む。プハ〜
生き返りますなぁ〜
随分薄暗くなるけど相変わらず雲が低く夕焼けもなかった・・・。
やがて女性陣もやってきたので、食事に移動。
小さな宴会場でほかの客と一緒であった。全には地のものを中心にけっこういろいろ並んでいた。名前は忘れたけど毛ガニと牛蒡が入ったのは鉄砲汁
かな? スタッフのミスでなかなか出てこなかったビールもやっと出てきて、まずは乾杯〜(^-^)/チン ビールも偶にしか飲まないけど美味しく感じる。
談笑しながらパクパクと美味しくいただきました。 ラストはパイナップルでした。ごちそうさまです。
部屋にもどりくつろぎタイム。 少ししてから4人で談笑しながらソフトアルコール飲料で乾杯〜(^-^)/チン
MIURAさんたちは今頃なにしてるのかな〜? もう寝てるかな? お風呂は日帰り温泉だといっていた。道の駅は施設が充実しているから車中泊しながら
あちこち回るのも面白そうだ。車運転できないけど・・・(^^;)
外はあいかわらず雲が多く星も見えない。明日の予報では何とか正午くらいから天気が回復しそうだということだけど雨だけは降らないでほしい。
その後、宴会もお開きにして、もうひとっ風呂してきてから就寝となった、おやすみなさーい。
■7月7日(土)(曇り)
ホテル地の涯(5:00頃発)====カムイワッカの滝ゲート(5:35頃着/朝食)
滝ゲート(6:05頃発)・・・硫黄山登山口(6:10着/6:15頃発)・・・展望台(6:40頃/10分位休憩)・・・
硫黄採掘跡・・・・新噴火口(8:00頃/休憩)・・・・沢出合(8:55頃着/休憩/9:10頃発)・・・
尾根大岩(12:00頃着/昼食)
※デポして山頂登頂組と散策組に分かれて行動。
※私は、第一火口分岐まで散策。
尾根大岩(13:35頃発/途中スミレ休憩)・・・沢出合(15:00頃/休憩)・・・新噴火口(16:25頃/休憩)・・・
展望台(??)・・・登山口(17:40頃着)・・・カムイワッカのゲート(17:50頃着)
カムイワッカの滝(18:00頃発)====知床第一ホテル(18:45頃着/泊)
前日はあまり寝てなかったこともあり結構熟睡して、4時前に目が覚めた。
目覚ましは4時なので少ししたら鳴りはじめた。女性陣は起きたかな?? ホテルを5時ころ出発としていたので、まあまあゆっくりと準備をする。
日帰り登山とはいえ、まったく未知の山だし熊も出る、天候の急変にも対応しないといけない、雪渓の状態もわからない。アイゼンを2つ詰め込み
飲み物もいれると結構な重さになってしまった。まあ普段よりは軽いか?
注文してあった朝弁当を受付に取りに行く。おにぎりか何かだと思ってたけど普通にコンビニ弁当みたいになっていておかずもついていた。
外を覗くと羅臼岳に行くグループだろうか? 準備運動をしていた。外はすっかり明るい。 MIURAさんはまだ来てないみたいだな・・・。
部屋に戻り最終チェック! 起きたときは薄明るい空が見えていたのにまたまたガスが下の方まで降りてきていた。うーん、今日もダメなのかなぁ・・・。
女性陣も出てきたので、ロビーへ移動すると、MIURAさんが来ていた。 鍵を返して外へ・・・。
おはようございますう〜今日も宜しくです(^-^)/
さっきの羅臼岳組は出発したのかな? でもほかの登山客がポツポツと集まってきていた。やっぱり羅臼岳は人気なんだな。また機会があれば登って
みたいものだ。ちょっと気になるスミレがあるんだよね〜
さっそく荷物を積み込んで出発である。
砂利道林道から舗装道路に出て知床五湖への分岐を通過しさらに進む・・・ かなりの濃霧で前方が見えないくらいにガスっていた。このあんばいでは
熊との鉢合わせもありえるかもしれないので、ちょっと怖くなった。 ただ海から来ている霧なので陽が高くなるころには消える可能性もある。
舗装道路から再び未舗装の林道に入る。いよいよカムイワッカの滝への道だ。カンカンと車底にあたり小石の音が響いていた。こんな道でもそれなりに飛ばす
MIURA号だけど、それにぴったりくっついてくるkazu号もすごい、MIURAさん曰くコーナーからの吹き上がりが違うと分析。うーん、車を持たない、いや
持てない僕には永遠に味わえないことかも・・・(^^;)
霧は濃いけどどんどん走りゆくと、1台の車がとろとろ走っていたので抜き去った。この人も登るのかな?
それにしてもあまり車が走ってないので我々が一番乗りかも? でも、出来たらだれか先行してくれてると熊へのアピール度も高くなるのだけど・・・。
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おおよそ40分くらい走っただろうか? ゆくてに橋が見えてきて車が停まっていた。カムイワッカのゲートに到着である。仮設のトイレ並んでいた。
先に来ていた車が数台、女性2人と男性1人のパーティのようだ。この人たちも行くのかな? そこに、トロトロ走っていた男性もやってきた。やっぱり
登るようだ。
とりあえず、荷物を軽くしたいのとシャリバテ防止に弁当を頂いた。お味はまあまあ。でもそんなに多くないのでちょうどいい感じだ。登山客が多いので
そのあたりは加減してくれているのかもしれない。
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食べている間に先行者は出発するのかとおもったらなかなか動かない様子。。。もしかしたらこちらが動いて一緒に行こうということかな? まあそれは
それで安心感は高くなる。
仮設トイレは結構きれいで水洗だった。すぐ隣にはカムイワッカの滝から流れる沢がある。ガスにつつまれてちょっと神秘的。川底は変色して温泉成分が
流れていることがわかる。ここから100m入れば滝壺があって浸かることが出来るそうで、機会があれば行ってみたいものだ。
みなさん食事も終わり、ザックなどを準備する。いよいよ出発である!! すると3人組もササッと動きだしザックを背負って、宜しくお願いしますだって(^^;)
やはり同行するつもりのようだ。
ママさんが登山届に記入。僕は事前申請していた用紙の写しを投函した。でーも、詰所には誰もいないし、申請しなくてもしらばっくれて入れるじゃん! と思った(^^;)。
ゲートは締まってるので脇の隙間から入る。事前情報ではこのゲート付近で親子熊の目撃があったので、ここから警戒態勢である! 鈴や即席のガラガラを
鳴らしながら霧の中を歩いてゆく・・・
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10分も歩くと、いよいよ硫黄山登山口に到着。 うーん、いよいよですね〜 いきなり森でしかも霧が入り、恐怖感を煽るには十分な光景だ(T-T)
誰かの号令で円陣を組み手をだして、気合を入れた! イクゼッ〜!!(^-^)/(^-^)
さて誰が先頭? とキョロキョロしてると、やっぱりママさんになった。MIURAさんはしんがりである。その間に僕らと同行者が囲われるように入る形。
相棒2番手、3番手は僕となり、いよいよ歩き出す・・・ ドキドキ・・・
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草刈りはされているようで普通に歩きやすいことは歩きやすい、少し進むといきなり急登になり一気に汗が出てきた。気温は15℃くらいだけど、動くと
暑い・・・ ママさんがペースを作ってくれるので、オーバーペースにならないように進む・・・。ありがたい。でも、クマがどこからくるのか分からない
と思うと3番手でも恐怖心、警戒心は緩められなかった。 先頭はもっと怖いだろう。ありがとうママさん! 少しでも負担軽減という意味でも鈴をガラガラと
意識的に鳴らした。出るなよ〜!! ドキドキ・・・
急な登りもやがて少しゆるくなり、周りが見渡せる森の道になる。これだけでも安心感が上がる。熊との鉢合わせが防げるからだ。
少し余裕が出たので足元とか見てると、エゾイソツツジの咲き残りとか、赤いエゾツツジがぽつんと咲いていたりした。
おしゃべりもしながらゆっくりゆっくりと登り、視界がスーっと広くなるとカムイワッカの展望台に出た。ふぅ〜 解放感〜(^-^)/ はい休憩〜!
でも、足元を見ると熊のふんがあって、ちょっとびっくり! ここも出るのね・・・(T-T)
展望台からは滝が見えるはずだけど、霧がかかりほとんど何も見えない、それでも勢いよく水の流れる音は響いている。これから登る硫黄山も見える
はずだけど視界不良・・・。うーむ・・・
付近の岩場にはシラタマノキが沢山咲いている。もうひとつはエゾウラジロハナヒリノキのようだ。
気温は15℃くらい登山口とあまり変わらないので登る分には問題ないけど、休憩していると一気に汗が冷える・・・。
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ここからもう少し登ると硫黄採掘跡地だ。では出発しましょう〜と歩き出す。
すぐに低木の樹林の中を進むが岩も多く、明らかに様相は変わってくる。ふと足元を見るとカラフトイチヤクソウが咲いていた。ゴゼンタチバナも点々と
咲いている。
歩いてゆくと、硫黄の臭いも漂い始めた。いよいよ近づいてきたのか? それほど急な登りではないものの石も出てきてちょっと歩きづらくなる。
眼下にはカムイワッカの沢が流れているのかゴウゴウと沢音が響いていた。少し崩れて危険なところもあり、そういうところは後続に知らせるように声を
出して伝える。なんせ急に3名増えて9名ものパーティになってしまったのだ。しかも3名の力量も分からない。ちょっと初心者ポイ感じもする。後でわかった
けど3人とも札幌在住だそうでMIURAさんと同じだった。山歩きもそれなりにやっているようだ。まあそんなことも分かると一気に和むもので、見ず知らずの
同行者との会話も弾んでいたようだ。
低木と岩のミックス帯をしばし進むと、ふいに石積みが出てきた、明らかに人工的なものだ、予備知識にあった硫黄採掘跡地だと直感、ほどなくすると少し
展望の良いところに出て、「硫黄採掘跡地」という標識があった。ほうほう、ここですか・・・ ずいぶん狭いなと見渡すとたくさんの石積みがあり、昔は
それぞれに掘っ立て小屋みたいな建物があったのだろう。足元には綺麗な結晶になった黄色い硫黄が散らばっていた。 ここはかなり純度の高い硫黄が取れた
そうだけど、海外の安い硫黄に負けてしまい廃山になったということだ。
スマホのGPSを見るとここから少し上がると新噴火口という場所らしい。地図だけでは自分がどこにいるのかわからないけどGPSがあればそれが
わかる、さらに昭文社の地図アプリを併用すると地図に細かい名所が書かれているのでさらに便利である。今回はこれがとても役に立った。ただし電池の
消費が激しいのが問題だ・・・
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跡地を出発すると再び岩とハイマツのミックスルートが続く・・・ けっこう凸凹したルートで大岩小岩を超えるような場面もあり、さらに道は不明瞭。
岩に書かれた赤い目印も消え消え、ガスもあるのでルートファンディングがややこしい・・・ 先頭のママさんも難儀していた。 本州の山を歩いていると
北海道の山の整備の遅れが目に付く。
そして、硫黄の匂いがあたりを漂い、嫌いな人には嫌なルートに違いなく気分も悪くなるだろう。
硫黄のためか、最近歩いてなかった相棒は後続隊に下がった。がんばれよ!
いくつかルートを間違いながらもどんどん登ってゆく。石の間にはエゾイソツツジがたくさん咲いているが、ほかの花は無い・・・。
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やがて、小高いところに出る、ガスも濃くちょっとルートを見失った・・・ GPSではルート上にいるので間違ってはいないようだ。あたりを見渡すと
薄い赤い印が小さな谷を越えた向こうに続いていた。 あっちですね。とママさんに伝える。
後続が着たので、ちょっと休憩だ。風もほとんど無く蒸し暑い。いや自分が火照っているのだ。さらに、このあたりは地熱があり地面を触ると暖かかった。
こんなに暖かいところを歩くルートなんてそうそう無いので珍しいけど、そのぶん暑くなるので大変である。
水分などをしっかりとり、再び歩き出す、GPSと昭文社の地図ではこのあたりが新噴火口となっている。いかにも火山性の岩や土色をしている、さらに硫黄が
散らばり、穴が開いていたりするので、ときおりここから噴出しているのかもしれない。まさに地獄だな〜 一瞬子供の頃に郷里で見た、地獄極楽という施設
を思い出した。 血の池や針地獄の類じゃ!! さしずめここは硫黄地獄じゃ!!
しばらく進むと、急にハイマツに囲まれた場所に到着。新噴火口帯の最上部であった。 ここでまた少し休憩をとる。ここから先はハイマツが延々と続くルート
のようだ。その先が懸案の雪渓。まだまだ道半ば。いや3/1であった。
ガスは相変わらず濃く、十数メートル先は何も見えない。 GPSがなければ自分の位置がつかめないほどだ。しかも、ここにもクマの糞があったりするので落ち着かない・・・。
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さて、行きましょう! と歩き出す。すぐにハイマツのトンネルになる、最初は歩きやすかったけど、次第にハイマツ自体が低くなり、茎や根っこ、岩が飛び出して
歩きにくくなってきた。 触った枝は松脂でベトベトしてるし、ザックが引っかかったりと大変・・・
それでも、みなさん談笑が聞こえるので気持ちは切れてないようだ。1人2人だと疲れて無口になりそうだけど、これだけ仲間がいると心強い。 こんな狭いところなら
クマが出てくることは無いだろうと、ちょっと気分は楽になった。
足元にはゴゼンタチバナの白い花がたくさん咲いてる、コヨウラクツツジやコケモモもちょっと咲いていたりする。
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それにしてもずいぶんと歩いてるけど、なかなか終わる気配はない、道も狭く休憩ポイントもないので、途中で無理やり休憩することになった。 GPSで
確認すると、おいおい、まだ半分かよっ!! でも、疲れて後退した相棒も談笑しているので、後続隊も大丈夫そうだ。よしよし。
長めに休憩して出発! いけどもいけどもハイマツのトンネル・・・ とおもったらふいにハイマツの上に出たようなルートになった。岩の尾根道のようだ。
ただこれが、また歩きづらくて根の間に隙間があり、足がひっかかつたり、気をつけないと穴に入ってしまう。まったくもさって閉口である。硫黄地獄に続く
ハイマツ地獄じゃ!!
いったいどのくらい進んだだろうか? 急にハイマツが終わり、こんどは急激に下るようになった。むむ! いよいよ沢に下るのか!! 急で歩きづらい道は
結構長く、これまで上ってきた高度が一気に戻されるような感じに下っていく。だれからともなく、「え〜もったいな〜」と言葉が出る。まったくもったいない!
苦労して上ってきたのに・・・。
ハイマツ帯とはあきらかに植生が違い、ウコンウツギなどこれまで見られなかった花も咲いていた。そして、ちょっと広いところに到着。地図にある沢出合って
ところかな? 樹木に囲まれていてGPSが利かなかった。 そこには祠のような岩があり、作業用のロープと鉄の棒がおかれてあり、踏み跡も多く、休憩ポイントに
なっているようだ。とりあえずここで後続がくるのを待つことにした。
ここからはさらにまだ下る道がある、その先は沢のようだった。
声はするけどなかなか後続はやってこない・・・ それにしてもずいぶん賑やかだ(^-^;)
普通こういうところはブヨがいるけど、この日はまったく見かけなかった。北海道にブヨはいないのか??
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とりあえずママさんが明るい沢まで降りてみるということで、歩き出す・・・。
すぐに明るくなり、硫黄沢に出た。 そこは雪はなく汚れた水が流れている。付近は雪解けしたばかりのようで、岩にも枝にも土がこびりついて「汚い沢」状態だ。
岩陰にエゾコザクラが1つ咲いていた。おお〜 やっと高山植物らしい花のお出ましか!
ひらひらと待ってるのは蝶、葉っぱにとまったのを見るとどうもモンシロチョウとかではないようだ、大雪山とかにいるウスバシロチョウかと思ったけど後で調べたら
エゾシロチョウであった。
ようやく後続隊も到着して合流である。 沢奥をのぞくとその先からは雪渓が出ていていよいよ雪渓歩きになりそうだ。
ここでも長めの休憩をとる。 ここから先はクマの目撃の多発地帯なので、警戒しなくてはいけない。まあこれだけいればなかなか出てこないかもしれないけど油断は
大敵だ。
後続隊はもう少し休むということで、先発隊は様子見がてら出発である。
イルカのような大岩を巻いて進むとすぐに雪が現れた、端っこは踏み抜きそうなので出来るだけ山側を進むけど、枝にこびり付いた泥がついたり跳ねたりと、まったく
もって歩きにくい。
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夏道はどんな状態なのか見当がつかない、唯一しってるのはMIURAさんたちだけ、でもそれはずいぶん昔の記憶であった。
沢は深くないので面倒なところはバシャバシャと進む。しかし、この状態ではルートが判断が難しい、後続は大丈夫だろうか?
ふと気づくとママさんが下っていく姿が見えた。 後でわかったけど、後続が心配なのでサポートすべく下ったそうだ。さすが隊長である!
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さて、数名になった先頭部隊だが何とか枝地獄帯を抜けて、前方がすべて雪渓となったところに出た。いよいよ本格的な雪歩きになりそうだ。夏道で尾根まで約2時間
かかるらしい。雪があり直登してショートカットになるとはいえ結構かかりそうだ。周りは切り立った急な斜面。クマが突進してきても逃げ場がない。幸いガスは後退
して少し先まで見えていた。
雪は低温で表面があまり溶けてないので歩きづらかった。ここからアイゼンをつけたほうが良さそうだ。 いわゆる滑り止めしか持ってきてない相棒に予備のアイゼンを
履かせねばと、後続隊を待つ。
しばらくして、後続隊も到着。ここからアイゼンつけるよ〜と伝令。
相棒にも6本のアイゼンをつけてもらう。僕は4本。Kazuさんたちも4本であった。ここまで雪が硬いとは想定してなかったけど、4本でも無いよりはマシである。
すると、上からゾロゾロと人が降りてきた。どうやら縦走してきたガイドツアーのようだ。大きい荷物を持ち、天候が悪いことを思わせるいでたち。さらに疲れた表情。
ガイドも疲れきっている感じだった。それでも沢が見えてるところは薄いから歩かないようにと指示を飛ばしていた。うーん、ガイドも大変だ。
ツアーグループはザクザクと下っていった・・・。
そのあとに続いてきたのは単独の人、こちらも憔悴しきっているようだった。岩にもたれてなんだかうつろな表情・・・大丈夫か??
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MIURAさんはアイゼンをつけず偵察に出発。その後、我々も歩き出す。 雪渓歩きで危険なのは滑落と踏み抜きだ。ちょっと前に出かけた知り合いがここでずっぽりと
踏み抜いて大変だったという話を聞いていたので厳重注意だ。MIURAさんもそういうことは知ってるので指示が飛ぶ。
すると単独外人が下ってきた、と、足元を見ると、サンダル!! まさかここまでサンダルで来たとか? 足は痛いと思うけど何食わぬ顔で下っていった。皆さん唖然である(^-^;)
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もしかしたら靴底がはがれたのでテント用のサンダルにしたのかも? 謎だけど、すごい・・・
そんな変な外人を見送りどんどん登る・・・
ふたたびガスが濃くなるとなんと雨が降ってきた・・・おいおい〜 雨は聞いてないぞ・・・ 午後からは晴れるという予報だったのに・・・ 山の天気は変わりやすい
けど、疲れているところにこういう雨は気分を萎えさせてしまう・・・ この状況がつづくと撤退もありうるかもと一瞬脳裏を横切った。
でも、幸いに雨はすぐにやんだ。その後も降ったりやんだりは繰り返すものの微雨程度であった。
ゆっくりゆっくりと雪渓を進む。幸いにしていまのところクマの気配はない。
すると見たことのある、いや正確には上った人のレポにあった写真と同じような光景のところにやってきた。二股に分かれた雪渓である。ルートは左に向こうのだが、そこには、
ちょっと急な斜面になっているようだ。これは、予想外・・・ でも地図では滝がいくつかあるのでたぶんそのうちの1つだろう、つまり雪に覆われた滝を登るのである。
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うーん、滑りそうだな・・・ でも、皆さん果敢に登ってゆく・・・ すばらしい! MIURAさんはキックステップで頑張っていた。
滑落しても大丈夫だろうけど、念のため滑ってきたら止めてあげようという思いもあり、最後の方から登り始める。
ママさんは8本爪なので何の問題もなく登ってゆく、6本爪の相棒も大丈夫そうだ。4本爪は土踏まずしか刺さらないので足の置き場所を考えながら登らないといけないので
ときおりズルルとすべることもあった。下りはちょっと厄介だな・・・。
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いつのまにか後続隊と先発隊が逆転するようになっていてどんどん登ってゆく(^-^;)
山肌には白い花や赤い花も見れるようになり、よーく見るとどうやら白いのはイワウメのようだ。赤いのはエゾコザクラ、ヤマブキショウマも咲いている。いよいよ高山植物帯に入ったようである。
GPSも1300mを超えていた。硫黄山山頂が1560mなのであと少しだ。
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しかーし、そんな我々の目の前に現れたのは、砂の山、いや正確には雪と砂利のミックスになった山である。 これはいったい!? たしかに事前情報では砂利が体積して
歩きづらいとあったけど、この砂丘のようなものは・・・ 足を踏み入れるとズブズブと沈む・・・とても歩きにくい!!
地図にもこんなものがあるとは記載が無いので最近できあがったもののようだ。丘の周りに隙間があるのでそこを歩くようにというかそこにも踏み跡があるのでとにかく
踏み跡に沿って進む・・・。
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ママさん率いる先頭部隊は果敢に進むけど崩れやすいのでなかなか登ることが出来なかった。斜面の上のほうがどうなっているのかわからないので果たして、この斜面を
登っていいものかどうかの判断にも迷う・・・
しかし、途中で進退窮まったので仕方なく斜面をよじ登るルートに変更。なんとか登ると、うわわ・・・こんな砂の丘がまだいくつも続いていた。おいおい、今度は砂利雪地獄ですかっ!!
とりあえず、もうアイゼンはいらないだろうから外してしまうことにした。ついでに休憩だ。砂利は細かい砂も混じっているのでザックもなにもかも砂だらけになってしまった。
カメラに入り込まないように気をつけねば・・・。
すると団体が下ってきた。こちらも縦走ガイドツアーのようだ。けっこう入っているのだな〜 そのうちのガイドさんぽい方も、こんなのいつ出来たのでしょう?と話して
いた。ガイドも知らない状態。 ていうか、すでに関係者も入っているのにこういう情報が伝わってないのも不思議な感じだ。本州の山では考えられないことである。
砂利雪ミックスの丘は先端部だけが大変だったようで、その後はそれほど苦労することなく歩くことが出来た。次第に沈まない砂利道になり、程なくするとルート沿いに
杭が打たれていた。ここを伝って歩けばよいようだ。
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ということは、いよいよシレトコスミレの生育地に入ったということ。ドキドキしながら目を皿のようにして足元を見ながら捜して登る・・・ すぐに目に留まったのは
メアカンフスマだ!! この花は知床と雌阿寒岳にしか咲いてない希少な花で、Kazuさんが見たいと言っていた花だ。後ろにいるKazuさんに伝える!
さらに進むとメアカンキンバイも点々と咲いている。黄色いので白っぽい砂利でも良く目立っていた。
そしてそして、ふと目をやったところに、スミレの葉が!! おお! これこそシレトコスミレの葉だ!! でも花は無い・・・
花のついたものは無いか、どこだ!? と丹念に探すと、おおお! 花のついてる株を発見! 近寄ると、残念、しおれてしまっていた・・・うーん。やっぱりだめか・・
でもいちおう後続に伝えた。 「ここにあるよ〜 枯れてるけど・・・」
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すると、少し先を歩いていた、相棒が見つけた! 「あれじゃない?」 おおおお! 白い花! 真ん中は黄色い! まだ新鮮なシレトコスミレをついに見つけた! いえ〜い、
やったね! とハイタッチしようと振り向いたら相棒はもう先を歩いていた・・・(^-^;)
ま、いいか、とにかくはじめてのシレトコスミレの花だ! 1輪しかないけど、なんとも愛おしい・・・ じっくりと撮影する。 写真で見ていたのは大きく感じるけど
実際はけっこう小さい、しかも廻りは白い砂利が多くそこに埋もれるように咲いているので見つけるのはなかなか難しいかもしれない。よく見れば道の上やすぐそばにも
葉があり、これは知らないと踏んでしまいそうである。
一通り撮影してから、後続に「あったよ〜綺麗なの!」と伝えると真っ先に、Kazuさんが歓喜の声が上がった。同行の人たちも嬉しそうだ。みんなこれを見に来たんだよね。(^-^)/
こんな小さいの、私たちだけでは見つけられないかも〜と感謝されてしまった。
最盛期ならもっといっぱい咲いていてわかり易いだろうけど、今年は咲きだしがかなり早くて南岳や知円別岳あたりの稜線上ではほぼ終わりという情報だったので、今回は
かなり賭けに近い登山だったのだ。でもなんとか咲き残りを見ることが出来た。うーん、来てよかった(^-^)。
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その後も点々と1輪咲きのものを見つけることができた。こうなると欲がでて複数咲いてるのが見たくなる・・・。
MIURAさんからメアカンキンバイも見てあげてね〜と声が飛ぶ。もっちろんほかの植物もしっかり見て撮影してますよん〜 見える花は手当たり次第に撮らねば!!
こうしているうちに、後から登ってきたと思われる登山者にも抜かれてしまった。早いなぁ〜 花とかはあまり見てないみたいだ・・・。
撮影しながら登ると、ガスの向こうに稜線が見えてきた。先頭の数人はすでに到着しているようだ。いつのまに抜かれたのか(^-^;)
たどり着いたころ、ガスが薄れて太陽がぼんやりと見え隠れするようになつた。おお! やはり午後は晴れるのか?? 稜線は奇怪な岩のがいくつか見られ
反対側は急傾斜になり雪渓が見える。どうやら第三火口のようだ。雪渓が続く谷底はウブシノッタ沢に続くようである。
いかにも火山地帯のような荒涼とした風景である。ガスが切れれば全様が見れるのだけどなぁ・・・。
ここは、地図で云う、尾根大岩と呼ばれるところだ。標識もしっかりあり、GPSで確認するとその場所を指していた。 時間は12時前。ほぼ予定した時間のようだ。素晴らしい!
ガスで見えないけど、この稜線を少し登った先に硫黄山山頂の岩峰があるはずだ。MIURAさんたちは昔一度山頂を極めている。
とりあえず、お昼休憩である。途中でいろいろ食べたりもしたのでそれほどお腹は減っては無いけど、こういう気象条件のときは食べれるときに食べておくのがベストだ。
昨日買ったパンとかもあるけどママちゃんから貰っていたおにぎりも頂いた。ごちそうさまですぅ。
食べている間にも縦走グループが下りてくるし、登ってくる人もいて、ちょっと賑やかな感じだ。
滞在時間はあまりないけど、ちょっと散策ですね〜 硫黄山山頂に行く予定はなかったので僕とKazuさんは予定通り第一火口付近に新鮮なのがあるかもいう情報をもとに
シレトコスミレ散策組となった。札幌在中組みの女子2人と相棒は山頂を目指すらしい。ちょっと心配もあるけど、岩登りのベテランのママさんがいるので大丈夫だろう。
山頂組みは先に出発。僕らは後から歩き出す。MIURAさんは付近でシレトコスミレを探してみるようだ。
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すこし歩くと、シレトコスミレの大株を発見! でも花はまったくなく実がたくさんついていたのでかなり早くに咲いてしまったようだ。もし咲いてたら素晴らしい様子だった
に違いないと想像してしまう。
たちあがり、ふっと見ると白い花が! なんと、ガンコウランの緑の絨毯の中からぽつんとシレトコスミレが1輪咲いているではないですか! 荒涼としたところに咲くイメージ
が強いだけにこの光景はなんとも面白い!
そこからはルートがかなり不鮮明で、とても道とは思えないところを進むようになる、それでも赤い印がうっすらとあり正規ルートだとわかるけど、これはちょっと・・・。
ウブシノッタ沢に滑落しないようにルートを見極めながら進むと、岩の間にエゾノツガザクラが沢山咲いていた! おお〜綺麗! さらに、アオノツガザクラやその雑種の
ニシキツガザクラ、さらに、キバナシャクナゲ、チングルマ、イワヒゲ、エゾコザクラなどがこじんまりとした群生だけど咲いていた。大雪山の大群生と比べるのは酷だけどこんな
大変な思いをして登ってきた登山者の気持ちを癒すのには十分な群生だろう。
山頂組はガスで見えないけどワイワイと話しながら登っているようだ。
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さらに不鮮明なルートを進むが、稜線への分岐がなかなか出てこなかった。道を間違ったかと思いGPSで確認すると、すぐ近くに分岐があるようだ・・・ さらに登りキョロキョロすると
岩の上にエゾコザクラが沢山咲いていた、おお!いい感じ〜! と近づくと、なんとその岩に唐突にカギ括弧のような矢印が赤で書かれていた。ここが分岐のようだ しかし
薄いマーク・・・ うーん、これでは見逃しますよ・・・。 ペンキ持ってたら書き足してやろうかと思ったくらいだ(^-^;)
で、分岐から右が山頂へのルート、確かに踏み跡がありここはわかりやすい。しかし、知円別岳への稜線ルートはルートが不鮮明・・・その下はウブシノッタ沢へ続く急な
雪渓になっていた。ここを滑落すると大変なことになりそうだ。 ただし最上部で雪渓はなくなりそこに踏み跡があった。
Kazuさんたちに分岐だということを教えて、ルート探索に向かう、踏み跡どおりに進んでゆくが、なかなか下る道が見えてこない、どうなってんだ? どうも山頂岩峰の付け根を
廻ってる感じだった。これはちょっとおかしい、廻るはずはないと思い、再びGPSで確認するとやはりルートから南東側にちょっとズレていた。そこにKazuさんたちが到着。こっちじゃないみたいですと
言うと、ちょっと下に分かれ道がありましたよという。 あれれ、見逃してしまったようだ。でもこの踏み跡はまだ先にも続いてるし、それどころか、岩を登っている跡もあった。
もしかしたら、クライミングする人がつけた跡なのかもしれない・・・ うーん、紛らわしい。その岩にはイワヒゲの白い花が沢山咲いていた。こんなに咲いているのはすごいと
思った。その先、ガスの中から山頂組の声が聞こえていた。
少し、戻ると確かに踏み跡が分岐になっている。そして一瞬ガスが薄れると向こうの斜面が見えたので間違いなさそうだ。 Kazuさんたちはちょっと戻るということになり、
一人で偵察に向かった。
道とは思えないルートをトラバースすると急に広い斜面に出た。ガスが切れ谷底に向かう感じになり、さらにその向こうに岩の壁が見える! おお〜! どうやらあの先が
知円別岳へのルートのようだ。下に見える鞍部が第一火口への分岐だな。ザクザクとザレた道を下ると、そこはお花畑になっていた。声が聞こえたので振り返ると、おお! ガスが
切れて山頂岩峰が見えているではないか! その容姿はまさに槍ヶ岳。 山頂組みは山頂に届いたのかな?
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さらに下ると鞍部に到着。そこはいろんな花が咲くお花畑になっていた。地図にも花畑の記号がある。 ここでは初めて見るミネズオウの群落もあった。肝心のシレトコスミレは
あるにはあるんだけど・・・葉っぱばかり・・・花のかけらもなく実ばかりで、ここはもっと早くに咲いてしまったようだ。 第一火口の方にもあるとの情報であったので少し
下ってみるが、まったく見かけない、雪が溶けたばかりでちょっと水っぽい感じがする。こういう環境はシレトコスミレは咲かないだろう・・・。では、あの丘の向こうなのか? と
雪田跡の向こうに見える小高い岩山を見る・・・でもこの先に行くには時間がないので、諦めるしかなさそうだ。でも雪田跡の底にはエゾコザクラの大群生が見えていた。そこまで
下るのも時間がないので、引き返そうということで、来た道を登る・・・。
すると再び女子たちの声が聞こえた。見るとガスの間に赤いウエアがちらちらと見えていた。もう下山しているようだ。 さらにKazuさんの笑い声もこだまする(^-^;) ガスで
位置関係がイマイチ掴めないけど意外と近いところに自分たちはいるのだと気づかされた。 うーんガスがなければ・・・。
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ザレ場を登り、さっきのトラバースを進むと山頂分岐に到着。ちょうど、山頂組が降りてきたところであった(^-^)/ みなさん無事のようで良かった(^-^)/
すると、数人のグループが上がってきた。これから縦走のようだ。先頭のガイドらしい人に、分岐はどこですか? と尋ねられた。この人知らないのか? 説明するけど
何度も聞きなおされた。ガイドもそうとう疲れているようだ。このガイドは地元の人ではないのかもしれない。 そのあとから来たツアー登山者はかなり疲労しているようである。
すると、「この上が山頂ですからデポして上ります!」疲労困憊でも山頂目指すのか!? 大丈夫かな? あとでわかったけどこのグループこの日は二つ池までいくそうであった。
ここからはかなりの距離あるし今の時間だとかなり厳しいと思う、第一火口のテント場の方が安全だと思うけど・・・ その後はわからないけど事故のニュースもないので大丈夫だったのだろう。
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そんなパーティーとも別れ尾根大岩まで戻ってきた。山頂組も合流してしばし休憩。山頂組みはしっかり三角点に触れてきたそうだけど、誰も記念写真をしてなかったというから
ちょっとびっくり(^-^;)
相変わらずガスが完全に晴れることもないが、少しは太陽がおぼろげに出ることも多くなっていた。
ママさんがなんとコーヒーを出してきた。え〜! ザックに入ってたの? 僕なんてお湯より水のほうがいいだろうとボトルは置いてきたというのに・・・ すごいっす! これには
皆さん感激であった。 コップが足りないので回しのみだけど、いや〜旨かった!! ご馳走様ですぅぅ。
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MIURAさんは下のほうにいる人から綺麗なシレトコスミレがあるとの情報を得たようで先に下りていった。
その後しばらくしてから我々も出発しましょうといよいよ下山開始。時間は1時半。このままだと登山口は17時は廻りそうだ。まあ、最果ての山だし仕方ないね。
ザレ場をくだりゆくと、MIURAさんが手招きするので近寄ると、おお! なんということでしょう〜 数本の花がついた株があるではないですか! 上って来たときは見逃した
ようである。いや〜こういうのを見たかったので感激であった。同行者もわれもわれもとやってきて眺めた。
図鑑のような数本立ちの株が見れて満足満足。MIURAさんサンクス(^-^)/(^-^)/
近くにいた登山者はこれから下山だそうだけど、カムイワッカのゲートに迎えがくるのが18時に予約しているらしいのでもうしばらくしたら下るそうだ。
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ザレ場をどんどん下ると、例の砂利雪地獄のところだ。うーむ、上から見ると下が見えないので、ちょっとルートに悩む。斜面はズルズルと崩れてちょっと危険だった。
それでも下るしかないので皆さん意を決してザルルルルっと下った。足元はすっかり砂利まみれだ。
登ってきたときはずいぶん苦労したけど下山はエライ簡単に突破できた。
砂利雪を超えると再び雪渓下りだ、途中の滝の下りを考えるとここからアイゼン装着が安全なので皆さん装着!!
そして下山開始・・・ ザクザクとけっこう軽快に下ってゆく。とはいえクマの警戒は解けないけど登ってきたときより気分が楽なのは、やはり大きな目的を達成した
達成感があるためだろう。
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しばらくするといよいよ滝の下りだ。うーむ、アイゼンがなければしり込みしそうなくらいの傾斜はあるけど皆さんどんどん下った。4本爪はちょっと足元がおぼつかない
ので慎重に下る・・・ MIURAさんはサクッと下ってしまい、さすがですう〜! 下から写真撮っていた(^-^;)
なんだかあれよあれよという間に下ってしまい、登りのときにアイゼンをつけた場所までやってきた。しかし、この先も少し雪があるので念のためもう少し下までこの
ままで歩くことにした。
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登りより多少雪は緩んでいるものの硬さは残っているのでアイゼンが利く。
枝を避けながらルートを探しつつ下る。途中から雪もほどほどになり、アイゼンはここまでと外した。まだ少し雪はあるけど大丈夫だろう。
無理に枝だらけの端を歩くのはやめて沢の中を石伝いに下った。それほどすべることもないようである。ただ泥はあちこちに溜まっているのでそこは滑るので気をつけ
ながらの沢下りである。 いやはや、岩に雪に沢歩きにハイマツに樹林に硫黄炎熱地獄にとバリエーションに富むコースである(^-^;) 北海道の山フルコースを歩いた
ような感じだ・・・。
ようやく沢下りも終わり、枯れ沢となると沢出会いのポイントに到着した。後続を待ちちょっと休憩だ。エゾシロチョウがまだひらひらと舞っていた。
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このころになるとときおり日差しが入るようになる。うーむ、下界は案外晴れているのかもね〜 すっきり晴れた場所に早く下山したくなってしまうがまだ道は長い。
さーて、行きますか〜
ここからはハイマツ帯まで一気に登らないといけないのだ・・・ みなさん、枝を持ったり根っこを持ったりまたいだりと藪こぎのような感じで上ってゆく。
先頭は相変わらずママさんだ。ママさんも大股にならないと上れないので難儀していた。
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よいさよいさとやっとこ上ってゆくと、おお! あれはなんだ? 雲の晴れ間に山が見えていた! 国後島? いやいやそんなに大きくは見えないはずだ、ということは
知床の先に続く山々か? 知床山? なんだか分からないけど、感激であった! 皆さんもしばし感嘆の声をだしながら眺める。 しかし、また次第に雲が隠してしまった。
(後に地図で確認するとやはり知床半島の先のほうの山々だとわかった。)
そこから少し進むと、ガスが消え、歩いてきた雪渓が見えていた! 日が差して新緑と雪渓が眩しい! あそこを下ったのか・・・しばし眺めた。
もう一度みえないかな〜 と思いつつ登ってゆくと、ハイマツ帯の稜線へ出た。 こんどはハイマツ地獄か・・・
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そして歩き始め、松脂と根っこに悩まされながらどんどんと下る。風もなかったけど、急に冷たい風が吹き抜けるようになった。このへん冷たいですね〜と 足元を見ると石の間に隙間が
あいていてそこから冷気が出ているようであった。 一部の穴には雪が詰まっていたりする。隙間を通る風が冷やされて出てきているようだ。こういうの北八ヶ岳にもあったな〜。
下りとはいえ暑いのでひんやりした空気に癒される感じだ。
しばらく行くとトンネルから抜け視界の利くルートへ、すると急にガスが山の上まで消えてゆき、登って来た硫黄山の一部が姿を現した! おお〜 あそこに登ってきたの
だね〜とみんなやっと見えた山に感激であった。稜線まではみえないものの、ちょっと感激である。
結構足も疲れているのでちょっとした段差で躓いたり滑ったりしながらもどんどんと下る。途中、後続を待ったりしながら進むと、急にハイマツが高くなり、そして視界が
広がるとハイマツ地獄も終わりだ! ふぅ〜 ここは新火噴火口最上部だ。
とりあえず大休憩だ〜とみなさん座り込んだ。水も残りが少なくなってきたのでちょっと節約しながら飲む。あとはこの硫黄地獄を下り、樹林帯を下れば下山完了である。
いよいよゴールは見えてきた。でも、皆さんもけっこうお疲れである・・・。
一時は天気回復かと思われたけど、ここにきて再びガスが濃くなってきた。うーん、ダメか・・・ 知床連山が見たいものだ・・・。
しゃて、行きますか〜 と重い腰を上げて歩き出した・・・。
ママさんも疲れているだろうということもあり、ここからは僕が先頭を進むことになった。
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登りでもルートが良くわからなかったけど、下りはもっと分かりにくい・・・ 慎重に赤い印を見極めながら進む。硫黄臭があいかわらず強い。でも臭いが
するうちはそれほど気にしなくてもいいらしい。無臭になるととても危険で八幡平では事故も起きているのだ。
ほぼ正確に正規ルートを辿ってはいるけど、場所によっては段差が大きく背丈の低い人にはちょっと厳しいところもある。そういうところはだいたい巻き道が
出来ていたりするので、そこが迷う原因にもなっているようだ。
どんどんとと下ると、カラスが沢山いる。いったいなんでこんなに集まってるのだろう? そうか、地獄だからか!?(^^;) うーん、何もないのに
カラスがいっぱいいるのは気味が悪い・・・。
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随分下ったところでちょっと小休憩。 ハイオトギリが咲いていた。ここまでくるとカムイワッカの沢音が響いてくる。もう少しで展望台だ。
再び歩き出す・・・ 登山道も狭まり、樹木も出てくるのでクマ避けに頻繁にガラガラと鳴らしながら進んだ・・・。
ほどなくして、展望台に到着。ここは休憩せず、一気に下ってしまおうということになった。しかし、いよいよ樹林帯だ!! 鉢合わせだけは御免だけど
ここを抜ければゴールなので、一気に行くしかない!!
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いざ突入! すっかり陽も傾いているのでちょっと薄暗い、しかもガスで不気味だ・・・ 朝より不気味だ。でもみなさん疲れも見せず談笑しているので声と気配
だけでクマも逃げてくるだろう。そう願いたい。帰宅後にヤマレコを検索すると同じ日に登った人が我々より先に下ったときこの樹林の中で親子クマに遭遇して
いたのだ。やはり出たのだ!!
しかし、我々の時はクマの気配も音もなく、どんどんと下ることが出来たのは幸いだ。
どんどんと樹林を進む、朝は枝についていたエゾツツジが地面に落ちていた。これはたぶん誰かの足にあたって落ちたのかな?
どれくらい進んだだろうか、ふいに前方に見覚えのあるものが見えてきた! おお! あれは太陽パネル付の送信器だ! ということはもうすぐゴールだ!
それをうしろにも伝える! 「あと少しですよ〜!!」
そして、その先の九十九折の急坂を下ればゴールだ! もう登山口の看板が見えていた!
ザクザクと進み、樹林を抜けると、ゴ〜〜〜ル(^-^)/(^-^)/ 自然にハイタッチが始まった!! お疲れ様でした〜(^-^)/
いやいや、ほんとにみなさんよく頑張りました。しっかりシレトコスミレも見ることが出来たし。大成功の登山だ。
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すっかり意気投合した、3人組も交じって、足ゴールを決めた!! お疲れ〜!!!
みなさん笑顔になり、地獄を過ぎた安堵の表情でいっぱいだった。
しかし、この林道もクマの出没があるのでゲートまでは注意しないといけない・・・でも、かなり気持ちは緩んで、みなさん歩いていた・・・。
ガスが漂う中、ゲートまで帰ってきた。これで本当のゴールである。ふぅぅ〜〜 ママさんが登山完了届を記入して完了〜。
車に向かうと、2人いてこちらを見ていた。車のエンジンはかかったまま。どうやら、迎えが来ると行っていた方たちを待っているようだ。たしかに
時間はもうすぐ18時である。18時!? おおそうか、我々は12時間あまりも山歩きしていたということか・・・当初の見積もりでは10時間程度だった
のでかなり時間オーバーだけど、ゆっくり歩いたおかげで何とか往復できたのだろう。登りのときのママさんのペース配分が良かったということだ。感謝。
おっと、しかし、ホテルには17時到着にしてあったのでこのままだと19時になりそうだ、連絡しないとキャンセル扱いになることがあるので連絡しようと
したけど、上手くつながらなかった・・・ もう少し町に近づいてからやってみよう。
ザックなどを車に詰め込み、3人組と挨拶をする。 僕はてっきり3人は知り合いと思っていたのだけど、なんと男の方は単独で、女性2人は姉妹という
ことだ、今朝ここで知り合いどうしようか悩んでいたところへ我々がやってきて同行となったそうだ。むーん、知らない山で知らない人と意気投合するとは
恐るべしシレトコスミレの魔力!!
単独男性はオートバイで来ていたようで、挨拶をするとダッシュで帰って行った。お疲れ様〜(^-^)/
さて、我々もホテルへ向かいましょう〜と姉妹にお別れをして車に乗り込み走り出す・・・ではまた〜(^-^)/
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あいかわらず濃いガスが立ち込める林道をひた走る。 なんでこんなにガスがかかり続けているのかわからないけど、明日は晴れて知床連山が見えると
いいな〜
しばらく走っていると、ふいに車道をテクテク歩く動物が!! おお!キタキツネじゃ!! 大きな尻尾をふりふりしながらトコトコと歩いていた。こちらの車に
気づいても逃げる様子もない。写真を撮ろうかと思ったけど、薄暗いのでちょっと無理だった。 エゾシカは方面の斜面に沢山出て何かを食べている。
林道を抜けて一般道へ、やっぱり舗装道は走りやすいし静かだ(^^;)
やっとこホテルに電話が通じて事情を話す。山歩きする人も多いので、そのあたりは承知しているようであった。
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ウトロの港が見えてくる、オロンコ岩にまでガスが下りてきていた。これじゃ、山が晴れるわけがないね・・・。
セブンイレブンからバイクが走り出す。あの単独男性のようだ。高台の方に上がって行ったけど、あの先にキャンプ場があるらしい。山を巡りながら
ああやってツーリングするのも面白そうだな。
ちょっと道を間違えたけど、ほどなくして今宵のホテル「知床第一ホテル」に到着。うへ〜大きいホテルだ!! リゾートホテルとは知っていたけど
こんなに大きいの!? これまで泊まった中でもトップクラスである。中に入ると、広ーい。絨毯もすごーい!! 飾り付けもすごーい!!
いやいや、まさにリゾートである。 その後、お風呂にもいったけど、これがまた超広くてびっくり・・・ いちおう温泉だけど循環なのでちょっと
消毒臭い感じもする。まあ、温まれればそれで良しだ。露天からはウトロの夜景が綺麗だった。なぜかカエルが沢山鳴いている。相変わらず曇っている
ようで星は見えなかった・・・。
夕食のバイキングも地のものを中心に豪華盛りだくさんだった。 食事の後はちょっと宴会? もして、お礼のチーム尾瀬のオコジョシャツをMIURAさんたちに進呈式も
行いつつ、高級夕張メロンなどもいただき、早めの就寝となった。目をつむればシレトコスミレの姿が出てきて、あ〜ついに
見たんだな〜という実感がこみあげてくる。
ウトウトウト・・・
■7月8日(日)(曇り時々晴れ?)
知床第一ホテル(9:00頃発)==知床五湖手前Uターン==斜里町===摩周湖(11:25頃着/散策)===
屈斜路湖(12:00頃/休憩)====美幌峠(12:50頃着/昼食/13:30頃発)====女満別空港
女満別空港(15:10発)===(JAL)===・・・羽田空港(17:00着)
寝ている最中から足の筋肉痛が始まっていた。春先から奥多摩いったりして随分歩いていたのだけど、さすがに今回はかなりハードだったようだ。
今日はいよいよ北海道を離れて帰る最終日だ。まだまだここにいて違う山も行きたい気分もあるけどなかなか休めないサラリーマンはつらい。
kazuさんたちはもう1泊して今日は阿寒湖近くのオンネトーに泊まるそうだ。いいな〜!
朝風呂後、ゆっくりと朝食を頂いた後は、お土産物を物色。すでに散財しているので、あまり買わないようにした。
支度を整え、ロビーに集合。清算を済ませてホテルを出る。
今日も雲はおおいもののちょっと青空も覗いているけど、山の方には雲がかかっているようだ。とりあえず知床五湖方面までいってみようと車を走らせた。
昨日のような霧はないものの、知床連山は雲の中・・・ うーん駄目ですね。。。と諦めてUターン。
女満別空港に行く途中には摩周湖があるので、ついでに観光しましょうということになっていたので、ひとまずそこを目指す。とはいっても道中は長い・・・。
海岸線を見ながらガンガンと走る。 オシンコシンの滝を通り過ぎ、さらに走る・・・
斜里町から内陸側に向けて進む。このあたりから斜里岳も知床連山も見えるはずだけどまったく見えなかった。うーん、山に来て山が見えないとは・・・。
でも雲がかかるのは山だけで、平野部ではけっこう晴れ間も出てきていた。 この晴れが山ならよかったのに・・・。
途中このあたりではめったにないセブンイレブンでちょっと小休止。アイスなどを頬張った。
再び走り出す。 次第に山間部を走るようになると、さわやかな北海道らしい光景となってきた。そして標高もだんだんと上がる。
やがて、前方にはげ山?が見えてきた。地図で確認すると、アトサヌプリと書かれ日本名では硫黄山だそうだ。40年ほど前に噴火したばかりだそうだ。そのときに
硫酸の水が流れ出し近くの屈斜路湖に流れ込んで魚が住めなくなったということである。現在はかなり希釈されて魚も少し戻ってきたそうだが、硫酸を流す噴火って
恐ろしい・・・ ちなみに山の周囲は酸に強い草木しか育たないそうだ。
その山を右に見て今度はくねくねした道をどんどんとと登ってゆく。標高があがると眼下に屈斜路湖が見えていた。ほうほう〜あれが有名なクッシーの湖か〜!
しだいに木々の植生が変わると尾根のようなものが見える、どうやらあの向こうが摩周湖のようだぞ!
売店がある第一展望台はこの先だけど湖が綺麗に見えるのは第二展望台ということでまずはそこに降りることになった。
なんだかいい天気で日差しが強い!! こっちに来てから涼しい日が続いていたのでこの日差したっぷりは真夏のように感じてしまう。あとで判ったけど晴れていたのは
摩周湖と屈斜路湖に居たわずか2〜3時間だけだったそうだ。
駐車場の茂みにはエゾフウロ?やマルバシモツケなど高山植物も咲いていてここの標高がたかいことが伺える。
階段を上るとさわやかな風が吹いてきて、目の前に摩周湖が見えた! おお〜 これが有名な霧の摩周湖!! でも霧は全くない。それでも空の碧が湖面に映り
とても綺麗だ。流れ込む大きな川がないので透明度がとても高い湖でも有名だ。
湖にぽつりと浮かぶカムイシュ島がなんとも神秘的。その向こうにひときわ高いのはカムイヌプリ(摩周岳)である。
湖に向かって落ちる急な斜面にはヤマブキショウマなど花たちが咲いていた。
Kazuさんたちは霧のある摩周湖しか見たことがなかったらしくこの晴天の摩周湖は初めてだそうだ。 霧の時も見てみたいな〜!
記念撮影などしてから駐車場へ・・・ ここを見ちゃうと第一はイマイチとのことでこのまま下りて屈斜路湖に向かうことになった。
下り道をギュンギュンと下りR391に入りさきほどのアトサヌプリを今度は左に見て進む。山腹は同じような草の草原状になっていた。草地でないところは酸に強い
松ばかりが生えているようだ。ちなみに散策路はあるらしい。
まっすぐな道を走り進むと、川湯温泉である。それなりに有名らしいけど出歩く人はほとんどいないみたいで寂れた温泉?? そこを抜けてしばし進むと屈斜路湖が
見えてきた! かなり広いので下からは全体がよくわからない・・・。
湖岸沿いにある施設に駐車する。ここは砂湯が出来る場所なのだ。 波打ち際の砂を掘ると温泉が湧き出てきて誰でも無料で足砂湯が出来る。大きな穴を掘れば
全身入るかな? 近くには有料の砂湯もあるそうだ。
売店などを物色。アイヌの木彫りのコーナーがあり、いろんな木彫りが売られていた。
お昼の時間だけど、ここではたいしたものがないので美幌峠まで行くことになった。女満別空港にいくと途中にあるようだ。初めての土地なのでいまいち地理感覚が
判らないので完全にお任せ状態だ。Kazuさんは何度か来たことがあるので土地勘はあるようだ。
屈斜路湖をぐるっと回るように伸びるR243号をひた走る・・・。
そして湖から離れるように外輪山に向けてくねくね道をどんどんと登ってゆくと、眼下に屈斜路湖が見えるようになってきた。その向こうにはアトサヌプリも見えて
いる・・・。
そして、標高525mの美幌峠に到着。ここには道の駅がある。駐車場には陸上自衛隊の車両がずらりと並んでいた。釧路の演習場に向かうのだろうか?
お昼にするべと店内へ、沢山の観光客と自衛官の人でけっこう賑やかだ。
レストランには地のものを中心にした料理があるようだ。なににしようかと思ったけどやはり〆はラーメンかなとゆうことでホタテラーメンのみそ味をチョイスした。
他の皆さんもラーメンのようだ。やっぱり北海道といえばラーメンだもんね(^-^)
そして出てきたものは、炙られた大きなホタテ貝柱が5つも乗っていた。ただの味噌ではなくみじん切りのタマネギが入っている。ホタテは甘く、味噌スープも
激ウマウマ! 北海道で食べたラーメンでは一番旨いかも!!! 麺は多くないのでもう一杯くらい食べれそうな感じであった(^^;)
時間はあまりないけど、ちょっと展望台へ移動。吹き渡る風が気持ちいい。眼下に屈斜路湖を一望出来た。中央の大きな島は中島というそうだ。
いつのまにか自衛隊車両はほとんどいなくなっていた。
さてさて、Kazuさんたちとはここでお別れである。このあともう1泊するため阿寒湖のオンネトーに向かうのだ。いいな〜 阿寒湖も行ってみたいものだ。
どうもどうもありがとうございました(^-^)/(^-^)/ また尾瀬とかで逢いましょうということでくるまに乗り込む。
Kazuさんたちの手を振るのを見送りながら女満別空港へ向けて出発である。ばいばーい(^-^)/
Kazuさんたちと別れたことでもう東京に帰るんだ〜となんだか寂しい気持ちになる。
標高を下げながら山を下る。北海道らしい景色をしばし眺めるのもこれが最後だ、MIURAさんたちともお別れが近い・・・
天気もけっこう回復していたが、空港が近づく頃にはまた雲が多くなってきていた。明日の北海道は雨という予報だ。
広大な畑の中を走ると空港が見えてきた。いよいよ到着だ。
駐車場に車を置き。空港へ入る。
同じ時間付近には数便が控えているのでけっこう賑わっていた。 とりあえず大きい荷物を預ける。地方から東京に向かうときはセキュリティがちょっと厳しく
なり何度か内容物を確認されたことが逢ったけど今回はノープロブレムだった。
まだ搭乗まで時間があるのでコーヒーしましょうと近くのレストランへ入ろうと歩いていると、ふいにMIURAさんが「よぉ!」と声をかける、おんや?知り合いかな?
と見ると、なななんとアンガールズの田中くんだった! おお〜なんでここに居るのか? テレビで見るように背が高かった。 それにしても知り合いでもないのに
いきなり声をかけるMIURAさんて意外と芸能にも明るい?(^^;) 気迫に押されて思わず返事した田中くんもびっくりだったろう(^^;)
レストランからは神戸便に搭乗する様子が見えるので田中君が通らないかと期待したけど、通らなかったので、もしかしたら我々と一緒の便かな?
ちょっと待たされたけどコーヒーが出てきたので最後の乾杯である、お疲れさま〜ありがとう〜(^-^)/(^-^)/(^-^)/(^-^)/
コーヒーちょっと熱いのでなかなか飲めなかったけど、時間が近づいてきたので急ぎ気味にいただいた。
保安検査口にはすでに沢山並んでいてなかなか進まないのでMIURAさんたちと談笑しながら並ぶ。
やっと順番がまわってくると、話が出来なくなるので、いよいよお別れの時だ、堅く握手を交わした。相棒も寂しそうだ・・・
いろいろありがとうございました。また来ますので(^-^)/ と検査口へ入った・・・
ここも無事に通過して、待合室へ・・・ ガラス越しにMIURAさんがこちらを見ているのでそこへ移動。 声はまったく聞こえない。
出発は15時10分だけどなかなか搭乗開始にならず、10分遅れで始まった。
最後にガラス越しに記念撮影をして搭乗口へ・・・ バイバイ〜(^-^)/ これでほんとにお別れだ。
いつまでも手をふるMIURAさんをチラリと見て機内へ入った・・・。うーん、ほんとに帰るのね・・・寂しくなった。
機内の席をチラチラと見るけど田中君はいない・・・VIP扱いで最後に乗ってくるのかもね・・・。
指定席に座る。ここからは展望デッキは見えないけどもしかしたらMIURAさんたちはそこにいるかもね。
そして、エンジンがかかり飛行機が動き出す・・・ ぐるりと方向が変わると展望デッキが見える! うーんと、あ!あれじゃない!!? ママさんが来ている
紫色オコジョシャツがなんとか判る! あれだね(^-^)/(^-^)/
飛行機は滑走路を進み、そして離陸!! グーーンと上昇して眼下に北海道の大地が見えていたがやがら雲で見えなくなってしまった。前回夕張の時は大雪山の
山々が綺麗だったけど、今回は最後まで雲に悩まされた感じだ。
ぐんぐんく上昇して、雲の上は青空が広がる。でももっと上空にも薄い雲があってあまりすっきりしない。
来るときはウキウキだったけど、やっぱり帰りは寂しい気持ちでいっぱいで空と雲を眺めていた・・・。
太平洋を渡り東北にさしかかるとやっと雲の合間に陸地が見え隠れする。 仙台だろうか松島の光景が見えていた。ここから見る限り震災の影響はあまり感じ取れないけど、
実際はまだまだ復興出来ず更地になったままの場所が多いのだ。
雲は多いけど、遠くに山陰が見える。なんとなく見たことのあるような山の姿だ。断定は出来ないけど鳥海山か月山かな? 写真を拡大すると残雪の様子がわかる
ので鳥海山かもしれない。
さらに南下すると、大きな川が見えてくる、たぶん銚子ふきんに注ぐ利根川だろう、霞ヶ浦の湖らしきものも見えていた。そして筑波山かな?
このころから徐々に高度を下げる。雲を抜けると房総半島上空だ。東京湾が見え、海ほたるも見えてきた。いよいよ着陸だな・・・。
フラップを調整しながら高度を落とし、やがて海がすぐ間近に見えてくると羽田空港に着陸だ・・・ 逆噴射の凄い音とともにスピードは落ち、着陸完了。着いた〜
わずか1時間半前には北海道にいたなんてとても思えない・・・ まだMIURAさんたちは車で札幌へ移動中、Kazuさんたちはそろそろ着いた頃か? なんだか自分たち
だけ現実に戻された感じだ。
飛行機をおり、預けていた荷物を受け取り、モノレールに乗り込んだ。
車窓からはいくつもの飛行機が上昇してゆく、あれはどこに行くのだろう? 北海道かな? また行きたいな〜 また行こう(^-^)/
モノレールは空港を離れ繁華街へ進み、帰路に就いたのでした・・・。
スミレに興味を持ち始めたときから憧れだったシレトコスミレについに出会えた今回の知床の旅。しかも沢山の仲間とともに見ることが出来たのだから、ステキな
ことだろう。知床連山は見えなかったけど、それでもシレトコスミレを見れたことで満足感はいっぱいだった。 MIURAさんやKazuさんといった尾瀬仲間と一緒に
行けたことも楽しい思い出になった。 帰り着いたときは二度と行かないかもと思ってたけど時間がたつとまた行きたくなってしまった(^^;) 今度は知床連山を
縦走したり羅臼岳も登りたいな、もうひとつ見たいスミレが出来たので・・・。
同行されたみなさん、どうもお疲れさまでした。そしてありがとうございました(^-^)/
おしまい・・・。