■1月24日(日)(快晴)
三鷹駅==甲府==富士見駅==(送迎バス)==富士見パノラマスキー場(10:10頃着)・・・山麓駅
==(ゴンドラ)==山頂駅(10:40頃着)
山頂駅(10:45頃発)・・・1799m電波中継塔・・・入笠湿原下部(11:05頃)・・・御所平峠(11:20頃)・・・
大沢山斜面途中まで往復・・・マナスル山荘・・・入笠湿原下部(13:58頃)・・・1799m電波中継塔・・・
山頂駅(14:15頃着)==(ゴンドラ)==山麓駅・・・スキー場入り口
スキー場(15:10)==(送迎バス)==富士見駅==高尾==三鷹
筋力維持も兼ねて冬山に行きたいと思い、いろいろ思案していた、行くならやっぱり雪山でスノーシューで登れる山。なおかつ
比較的近場でどこかないだろうか?ということで注目したのが花の百名山の入笠山。 検索するとかなり展望も良いらしいし冬山登山
としての認知度も高くルートもしっかりしているしスキー場から楽々登れるということでここに決定!
費用節約もあるので早朝の中央本線の普通電車で出発。 3時間ほど揺られて長野県富士見駅に到着したのは10時前。駅前からスキー場まで
無料送迎バスが出ているのでこれを利用する。
送迎バスは10時に出発。10分ほどでスキー場に到着した。 うーむ、すでに八ヶ岳の展望が素晴らしいんですけど!!
八ヶ岳の中腹付近から上は霧氷か樹氷になっているようでくっきりと境界線が出ていた。上空の寒気の位置が一目でわかる感じだ。
ゴンドラで山頂駅まで上がるのでチケットを買うが「登山用往復券」という割安のチケットがありこれを使う。
スキーヤーが気持ちよさそうに滑っているのを横目に見ながら、ゴンドラ乗り場へ移動。
6人くらい乗れるゴンドラは基本的に相乗りだ。 結構なスピードで急激に標高を稼ぐのが気持ちがいい! 窓の向こうには八ヶ岳連峰が見え
富士山も逆光ながら見えていた。
10分ほどで山頂駅に到着。 ここから八ヶ岳を見ながらの3000mのダウンヒルが楽しめるらしくて多くのスキーヤーが滑ってゆく。気持ち
いいだろうな〜
そして登山口の看板のところにはこれから登る人が何人か準備をしていた。スノーシューの人も多い。 登山道らしい斜面をすでに
登ってゆく姿も見えるけど、うーむ、思ったより雪が少ないなぁ〜 これではフカフカの雪は駄目だな・・・。やっぱり北八の方が
良かったかも・・・ とちょっとテンションが下がったけど、ま、展望だけでも楽しみましょう〜と歩き出す。
少しでも雪のあるところを歩きたいので適当に斜面を登ってゆく。まずは、こんもりとした頂に向けて登る。久しぶりのスノーシュー
だけど雪歩きはやっぱり気持ちがいい!! ただ、雪質は残雪のようなザリザリ雪だ・・・。
5分ほど登ると八ヶ岳と富士山、南アルプスが展望できる頂だ! 絶好の快晴でほぼ無風。済んだ青空どこまでも続く。
頂には電波中継施設が2塔建っていてこの脇を回り込むように道が出来ていた。赤い目印もあるので迷うことはない。 ここからゆるゆる
と下るとこれから登る入笠山らしき頂が見えていた!? あまりはっきりしない山だ。
先行していた登山者に追いつき追い越す。 しばし樹林を下ると、突如斜面の雪原が広がる! 入笠湿原である。まわりには鹿の
食害を防ぐ防御柵が雪原を囲むように出来ていた。聞くところによるとこの一体は鹿が繁殖しすぎて高山植物の被害が多いそうだ。
この斜面は湿地になっていてスズランの群生地でもある。またクリンソウやヤナギランなどの野草が多いところだそうだ。
柵のまわりに道があるけどこの中も入れるように冬期解放しているのでザクザクと踏み込む。日陰の吹きだまりはそれなりに積雪が
あるので駆け下るのがなかなか楽しい〜〜!!(^o^)/ でもところどころ表面が氷化しているので足を取られることもある。
一気に駆け下ると窪地に到着。ここから少し登り返し夏場は道路になっているところに出る。このあたりには山小屋や別荘みたいな
建物が沢山あった。
特に休む必要もないのでこのまま山頂に向かう。冬期利用可能の公衆トイレを過ぎると登山道と車道がほぼ平行して伸びている。登山道は
踏み固められていて面白くないのでわざわざ斜面を歩いた(^^;)
暫く緩やかに登ると標高1791mの御所平峠だ。こには冬でもやっているマナスル山荘ではお蕎麦も食べることが出来るが今回はパス。
この山荘には3mの天体観測ドームがあることで有名である。また直ぐ近くの大沢山には2機の小型観測ドームも設置されている。
晴天率85%なので天体観測には最高の場所なのだ。
その山荘の目の前には広大な斜面が見えている。どうやらこの上が山頂になるみたいだ。斜面には沢山のトレースがあるが実際は斜面横の
尾根を登るのが夏道である。 もちろん斜面を登るコースを選んだ!! それなりに積雪していてこっちの方がスノーシューで登るに
は最適である!! それなりに汗もかきながらザクザクと登る。 すると深雪の斜面でグループがいる。どうやら雪山講習会をしている
ようでヘルメットも被ったりして雪山フル装備であった。 さらに雪崩の捜索講習もやっていた。
すると、キャーキャーといいながら降りてくるおばちゃん連中がいた。ここから上は雪もあるので滑り落ちるのが楽しそうだ!!
尾根道はしっかりしているので普通に上れば30分足らずだけど楽すぎて鍛錬にもならないのでわさわざ深雪の斜面を登る!!
氷化した表面の下はサラサラでちょっとラッセルしないと登りにくかったけど、これはこれで楽しい! 普通のアイゼンの登山者は
黙々と圧雪道を上っているがスノーシューの人たちは思い思いにルートを切り開きながら登っていた。これこそがスノーシューの醍醐味
なのだ! でも疲れます・・・。
途中から尾根道に出て、しばし登ると西側の開けた斜面があった。そして雪山が連なっているのが見える! 北アルプスだ!!
おおっ〜!! 素晴らしい!! さらに乗鞍岳も見えていた。 しばし見とれてしまう・・・。
再び尾根道に戻り最後の急登となる。この上が山頂のようだ!! ガシガシと登ってゆく。青空が次第に大きくなってくると
突如視界が広がり入笠山山頂に到着である! おおっ〜!! 目の前には南アルプスが見えている。山頂は雪が吹き飛び地面が見えている。
そして360度の大パノラマが広がる!! すげ〜!! こんなに見えるんだ!! 雲一つ無い快晴の青空に映える白い峰峰が連なる!!
東に八ヶ岳連峰、蓼科山に赤岳、阿弥陀岳、金峰山や秩父の山々、甲府盆地、南には富士山、南アルプスの甲斐駒ヶ岳に間の岳、鳳凰三山。
西には、中央アルプス、御嶽山、北西には、乗鞍岳、そして北アルプスの、奥穂高、槍ヶ岳、常念岳、燕岳、鹿島槍、白馬、どこまでも
白い峰が続く。。。 北には諏訪湖の向こうに美ヶ原、霧ヶ峰、遙かに根子岳、四阿山、湯ノ丸山方面まで見えて。まさしく大パノラマ
であった!! 聞くところによると100名山のうち22座を見ることが出来るそうだ。スゲ〜!!
▲中央アルプスから御嶽山。
▲乗鞍岳から奥穂高〜槍ヶ岳の北アルプス南部。
▲北アルプス北部、諏訪湖、美ヶ原〜霧ヶ峰、車山高原。
▲四阿山、八ヶ岳連峰。
▲八ヶ岳の編笠山〜金峰山や秩父の山々。
▲富士山〜鳳凰三山、甲斐駒ヶ岳、間ノ岳、仙丈ケ岳。
|
それにしても、こんなにすっきり遠くまで見えるのは冬の空とはいえなかなか珍しいことである。
流石に人気の冬山、山頂は10数名が休んでいて、後続もぽつぽつ登ってくる。
ザックをおろし一通り写真を撮ってから昼食である。 持ってきたお湯でカップ麺などを食べる。絶景を見ながらの食事はなによりの贅沢
である。しかもときおり微風が吹くだけでお日様もポカポカと気持ちがいい。
1時間も山頂でのんびりて、名残惜しいけど下山である。
少し尾根沿いに歩くが適当なところで急な斜面を一気に下り降りる!! ヒョ〜!! と一人で奇声を発しながら下るとすぐになだらかな
樹林帯。このあたりも縦横無尽にトレースがある。ゆるゆると下がるがこのままだとさっきの雪原の上部に出てしまうので面白くないので
再び尾根に登り返すという無駄に体力を使うほのかな喜び(^^;)
午前中に登ってきた深雪の斜面の上部に出ると、家族が賑やかに遊んでいた。小さい子供は何度も斜面を登って滑っていて楽しそうだ。お父さんと思われる
人がカメラを構えて撮ろうとするが子供は先に滑りきってしまったりして賑やかだった。そんな様子を眺めてたり景色を見たりして暫し立ち尽くしてしまった。
(この家族、後にネット知り合いのグループだということがわかりビックリ! 顔を知っていれば声をかけたのに・・・)
その近くを深雪を味わいながらザクザクと一気に下り降り雪原の脇を進む。と誰も踏み跡のない箇所があり、急に衝動が走り倒れ込んだ!!
人型である(^^;) ちょっと工夫して千手観音ぽくしてみた。
雪原から出るとマナスル山荘の手前に到着。下りはやっぱり早いな〜 山荘裏手の大沢山にちょっと登って見る。こちらは雪もほとんど
なくて寂しい限り。少し登ると入笠山の山頂が見えていた。ほんとにはっきりしない形の山だなぁ〜
山荘に戻ると雪上訓練隊の方々がげざんしてゆくところであった。ここに泊まって訓練したようだ。
林道沿いを戻り入笠湿原に移動。 電波中継施設のある山の北側コースを行こうかと思ったけどつまらなそうなので、やってきた湿原を
登ることにした。下りは楽だったけどさすがに傾斜があるのでなかなか登り応えがある! 訓練隊は正規のハイキングコースを上って
いた。ぐんぐんと斜面を登り、10分ほどで上部に到着。ふぅ〜
そして、樹林のルートと林道を進み中継施設の山頂へ。再び八ヶ岳連峰が眼前に見えカッコイイ!! 次回はあっちに行きたいな〜!
スキーヤーたちはまだまだ滑っていて賑やかであった。 15時の送迎バスに乗りたいので休憩しないで降りることに・・・。
でも、この眺めは名残惜しいので少しボーと眺めてからゴンドラに乗り込んだ。下る人は少ないので1人で乗り込み楽々だ。
下がるに従い、富士山も南アルプスも見えなくなってくるが八ヶ岳だけはずーと見えていて楽しませてくれた。
山麓の売店で記念バッヂを購入し、バスに乗り込む。
15時10分、送迎バスは出発し、富士見駅に到着。 後は帰るだけだ。。。帰りも普通電車に揺られ、おばちゃん、おっさんの酔っぱらい
山歩きグループのうるささに悩まされながら帰路に着いたのでした・・・。
おしまい。
|