■6月30日(晴れ)
大宮駅==(秋田新幹線)==田沢湖駅==(路線バス)==八合目登山口(11:05頃)・・・
片倉岳展望台(12:05頃/昼食)・・・・阿弥陀池避難小屋(13:35頃)・・・男女岳山頂(13:55)往復・・・・
横岳(15:00頃)・・・・焼森山(15:25頃)・・・・八合目登山口(16:10頃/16:25発)==(シャトルバス)==
高原温泉下車/観光ホテル(17:00頃)【泊】
スミレを始めてから憧れの山であった秋田駒ヶ岳に遂に訪れることが決まった! この山にはタカネスミレの大群落があることで有名であると同時に花の
百名山に選ばれるほど花が多いことでも人気の山である。
今回はJR東日本のフリーパックを利用したので普通に新幹線とホテル泊で泊まりで行くよりもかなり割安でゆくことが出来るので便利であった。
秋田新幹線で一路玄関口である田沢湖駅を目指した。ほとんど停車しないでビュンビュン走り、およそ2時間半で到着。
東京は降りそうな曇り空だったがここは晴れて良い天気だ! 綺麗な駅舎から出て直ぐのところにバス停があり駒ヶ岳八合目行きに乗り込み出発である。
日本一深い田沢湖を経由するが青く綺麗な湖を垣間見ることが出来た。バスは乳頭温泉に向かう道路をひた走る。時間が遅いのか乗客はかなり少ない。車窓
からは秋田駒ヶ岳の勇姿が見えている。標高は1600mほどの低い山だが独立峰なのでかなり高く見える。これからあそこに登るのかと思うとちょっとドキドキだ!
田沢湖高原温泉が起点でここにあるアルパこまくさが登山の玄関口である。夏場はシャトルバスもあり便利だ。既に駐車場は満車で多くのハイカーが登っているようだ。
ガラガラだったバスにどっと人が乗り込み満員状態で出発。 山岳道路はかなり狭くて降りて来るバスと連絡をしながらグングンと登って行く。
新緑の中を走ることおよそ30分ほどで八合目に到着した! おお〜遂に来たか! 駒ヶ岳が眼前に見え周りはなだらかな山肌が広がっている。
八合目には避難小屋と売店を兼ねた待合室、トイレもある。但し売ってるものは少なく、販売時間もお昼前後の数時間だけのようだった。
支度をしていよいよ歩き出す! 初めての山なので勝手がわからないので一番無難なルートを選択。西側の山腹を通り阿弥陀池を目指した。
歩き出すとすぐに花々がお出迎え〜 ハクサンチドリ、マルバシモツケ、ベニバナイチゴ、オオバキスミレ、コミヤマハンショウズルなどが咲いている。
一般的でないらしい硫黄採掘跡ルート分岐を通過して低木帯をグングン登る。眼下に八合目の駐車場が見え、その向こうには笹森山や八幡平のなだらかな山容が
見えていて景観が素晴らしい!
標高が上がるとキバナノコマノツメも咲いている。男女岳(おなめたけ)が眼前に大きい! 木々が更に低くなり草原状になるとミヤマダイコンソウの黄色の
花が目立つようになる。 オノエラン、コケモモ、カラマツソウ、赤く鮮やかな花はエゾツツジで遠くからよく目立つ!
風が心地よく汗もあまりかかないので快適だ! やがて片倉展望台に到着! 遠くに田沢湖が青く輝いて男岳も眼前に見えるようになる。
見晴らしが良いのでここで昼食だ。流石にハイカーも多くて人気の山である。
ここからは比較的平坦な道であるが山全体が火山なので火山性の石や砂利がありちょっと歩き憎い。 ニッコウキスゲのつぼみが沢山出ていて咲くと綺麗だろうな〜
尾瀬も今年は多いがコバイケイソウが白い花を沢山咲かせていた。 道はやがて木道になる。木道に格子状に刻みがついていて滑りにくくなっていた。これは
いいアイデアだが、朽ちやすそうだな・・・。尾瀬でも一部で試験的にやっているそうだ。
木道のあたりはやや湿性の環境になるようでムシトリスミレが沢山咲いていた。そしてチングルマがポツポツあるが終わりのようで穂が伸びている。咲いていた頃は
凄いだろうな〜 黄色いスミレはキバナノコマノツメかとおもいきや、何とタカネスミレも混じって咲いていた! 明らかに葉の感じが違うので判別は簡単だが、
まさかこんな場所にもあるとは… 思わぬ出会いに感激! 遂に憧れのスミレとご対面であった。 ただやはり群落がみたい! しかし事前情報ではほぼ終わりと
なっていたので期待は薄い…
木道の先には阿弥陀池がキラキラと輝いている! このあたりは男女岳、横岳、男岳に囲まれた窪地である。男岳の稜線には沢山の人が歩いているのが見えている。
行ってみたいが予定には入ってなくて男女岳を予定していた。
阿弥陀池の西側を歩くとヨツバシオガマが咲き始めていて、初めて見るヒナザクラがぽつぽつと咲いていた。人気の花のようだが確かにこの白と黄色の花は
可愛い(*^o^*) 他に咲いてないといけないのでとりあえず撮影しといた。 どこかに大きい群落がある筈だが…どこだろう?
阿弥陀池の北端には避難小屋とトイレがあるがトイレはタンクが満タンで使えないそうだ(>_<)
避難小屋の裏は浄土平という湿原であるが一部残雪が残っていた。白いのはコバイケソウのようだ。
ザックを置きカメラだけ持って男女岳山頂を目指す。 登り初めてすぐにタカネスミレの群落があったが花がポツポツだった。やはり遅かったみたいだな…
ミヤマダイコンソウの向こうに岩手山がどーんと見えている。エゾツツジは相変わらず鮮やかで綺麗だ! イワベンケイも咲いているしどこを歩いても花だらけだな〜
ほんとにいくら時間があっても足りない感じだ!
ジグザグに登り標高を上げてゆく。振り向けば阿弥陀池が遥か下になりその向こうの横岳の痩せ尾根。浄土平から焼森山が見えている。 更に登りおよそ20分ほどで
男女岳山頂に到着だ! 一般的にはここが秋田駒ヶ岳の山頂とされているが古くからは隣の男岳が本来の山頂で神様を祀った立派な祠があるそうだ。
山頂の大展望を楽しんでから足早に下山した。あまり時間もないが予定通り焼森山経由で八合目に下る事にした。と、その前に残雪のところに降りて見ると
白い花が沢山! ヒナザクラが小群落となっていた! おお〜! 東北の山に見られるサクラソウの仲間だが白くて中心部が黄色い可愛らしい花だ! 結構人気が
あるようで他の登山者もやってきて撮影していた。
ザックを背負い出発する。避難小屋は撮影の基地にするには絶好の場所だ。寝具を持参すれば水場もあるので宿泊出来る。一度泊まり掛けで来てみたいな…。
避難小屋から横岳に登り始めると浄土平の斜面に白い花が沢山咲いている! 近寄るとヒナザクラの大群落である! ひゃ〜すげー! とばかりに駆け寄りバシバシ撮影だ!
二人ともかぶりつくように撮影してしまう。これまでポツポツ咲いてただけなのでこの大群落は感動である(^-^) 群落の向こうには青空が広がって美しい〜
いつまでも眺めていたいが、撮るだけ撮ってから横岳への登りに取り付いた。
ちょっと急な道をグングンと登る。阿弥陀池が俯瞰出来るようになるり横岳の稜線に飛び出る。吹き上がる風が心地よい! 明日行く予定の大焼砂の稜線とムーミン谷が
見えていた。あの稜線にタカネスミレとコマクサの群落があるのね… ムーミン谷もなかなか面白そうだ!!
少し歩いて横岳山頂に到着! ベンチがあったのでしばし休憩だ。
稜線の先には赤黒い山肌の焼森山が見える。あそこにもタカネスミレありそうだな〜!
おやつなど食べてから再び歩き出した。 大焼砂に下る登山者もいるみたいだな、この時間からだと国見温泉かな? そっち方面も良さそうだなぁ。
分岐を過ぎてハイマツやシャクナゲなどの低木帯を進む。シャクナゲは少し咲いてるがこれからが最盛期のようだ。 低木帯を抜けると火山レキが敷きつめられた尾根である。
そして予想通りタカネスミレを発見! 写真でみたような砂に生える光景がそこにあった! ポツポツ咲くスミレを見つけては撮影するがスミレの背丈が低いので這いつく
ばって撮影してしまった。人がいなかったが見てたらさぞかし滑稽に見えたかな(^_^;)
それにしても大きな株もあり最盛期は見事だろうな〜是非とも見てみたいぞ!
焼森山に来るとコマクサがポツポツ咲いていたがどれも遠くて望遠レンズの世界だ… 広い山頂にも昔は沢山生えていたのだろうな… 山頂からは歩いてきた
男女岳や横岳、阿弥陀池の小屋が見える。北側には岩手山、盛岡の平野も見えていた。
ここからは一気に下る道で八合目に続いている。バスの時間に間に合わさないといけないので早速下山開始だ。 しかし砂利道の下りは歩きにくいので慎重に下る。
道々にはいろんな花も咲いてるので飽きることがない。コマクサもあるがやはり遠い… ムシトリスミレがあったりエゾツツジも鮮やかだ。ふと気付いたがここの
ムシトリスミレは白っぽい。尾瀬だと紫色が濃いが、地域変異かな?
砂利道は石畳に変わりやや歩きやすくなる。 沢沿いの道になるとコバイケソウも咲いているしエンレイソウやマイズルソウ、サンカヨウなど尾瀬でも見かける花でなんだか
ほっとする。 シラネアオイも結構咲いていてホントに植生が豊かだな〜
低木帯を延々と歩いてバスの音が聞こえてくるとほどなくして八合目に到着である。ふぅ〜
駐車場には沢山のマイクバスやマイカーが止まっている。規制が日中だけなので夜のうちにきている人も多いそうだ。 朝方やってた売店は既に店仕舞で何にも
並んでなかったのにはびっくり(^_^;) これだけの人気の山なのに常設の売り場がないとは・・・。
今夜は麓の高原温泉泊なのでシャトルバスを利用する。高原温泉にあるアルパこまくさと八合目にシーズン中だけシャトルバスが出ているのだ。八合目から田沢湖駅まで
行くバスはかなり少ない。
16時半のバス乗り出発! しかーし! 少し下ったところで登ってくるバスとはち合わせてしまった! ちゃんと連絡取り合ってなかったのだろうか? 仕方なく我々の
バスはバックで駐車場まで戻る羽目に…(-.-)
改めて出発! 西日が差し込む新緑の道を下る。 アルパこまくさ手前の高原温泉バス停で降りて本日の宿泊する駒ケ岳観光ホテルに到着である。
お疲れ様〜(^-^)/
部屋からは、駒ケ岳がどーんと見えて景色はかなりいい! 安いパックツアーとはいえ、部屋のグレードは良いクラスのようだ。温泉も乳頭温泉と同じ効能で
濁り湯で温泉〜んて感じであった! でも食事は普通かな・・・?
夜は月明かりもなく満天の星空で目の前のスキー場に行ってみると天の川が綺麗に見えさそり座や、いて座など夏の星座たちが輝いている。そういえば今日は七夕じゃん(^-^)/
彦星、織り姫星もしっかり見えていた。 七夕に天の川を見たのは何年ぶりだろうか? 少し寒かったがデジカメで撮影しながら暫しの星空観望であった。
明日はどうするかと地図を広げる。計画では朝食に後にバスに乗り昨日行ってない所を回るというものだが予想以上に花があるので計画通りは厳しい… そこで、
朝食をキャンセルして早立ちすることに計画変更となった。幸いおにぎりを作ってくれるサービスもあるのでそれを利用した。今回は朝食を変更なので料金は発生しないが。
通常はおにぎり二個入りで350円である。
■7月1日(晴れ)
観光ホテル/アルパこまくさ(7:07発)==シャトルバス==八合目登山口(7:32頃)・・・片倉岳展望台・・・・・・
阿弥陀池・・・男岳・横岳分岐(8:30頃)・・・・男岳山頂(8:55頃着)往復・・・・ムーミン谷・・・・大焼砂尾根・・・・・
横岳(11:30)・・・・阿弥陀池避難所(11:40/昼食)・・・・浄土平・・・・旧鉱山跡ルート・・・・八合目(13:00頃)
八合目(14:05発)==路線バス==田沢湖駅(15:04着)==秋田新幹線==大宮
朝6時に起床し準備を整えてフロントでおにぎりを受け取りチェックアウトした。
ホテルから徒歩10分ほどでアルパこまくさに到着。すでにたくさんマイカーが並んでいた。 早速バス停に並ぶ。次のバスは7時7分なのでまだ時間はあった。
お昼用にと出店で売っているおにぎりを購入。因みににアルパ自体は9時開店なので早立ちの時はちょっと不便だがトイレは使える。
今日は朝から快晴で遠くの山まで見えていて田沢湖の向こうに残雪を被った山が見えていたがどこの山かわからない。meaさんがバス停にいる人に聞くと鳥海山だと教えてくれた!
ほぅ〜ここから見えるんだな〜来週鳥海山に行くmeaさんは関心しきりである。 このおじさん、東北の山の達人らしく花の情報にも詳しかった。
バスが来たので乗り込む。1本前のバスに沢山乗り込んだようでこのバスはけっこう空いていた。
先ほど買ったおにぎりを一つずつ食べて朝食変わりにした。あきたこまちのおにぎりは柔らかくてかなり美味しい!
定刻に出発したバスは昨日と同じように新緑の中を登り30分ほどで八合目に到着である。
昨日より風が強いが素晴らしい快晴だ! ザックを背負い早速出発する。
阿弥陀池までは昨日と同じルートなのであまり立ち止まらずにサクサクと歩いた。あっという間に片倉岳展望台に到着。吹き上がる風が気持ちよい!
田沢湖も蒼い! 素晴らすぃ(^O^)/
風があるので花の撮影は難しいなぁと思いながらサクサクと歩き阿弥陀池に到着した。男岳分岐のベンチでちょっと休憩。今日は時間が早いので人影も少ない。
当初は予定してなかった男岳に向かう。ちょっとした坂道を登るがミヤマダイコンソウが群落を作って青空といいコントラストである。
登り切ると風が吹き上がる! 急な斜面の下はムーミン谷と呼ばれる場所で、なんともいえない素晴らしい眺めであった! しかしこの斜面、下るのきつそうだな…
左に行くと横岳で右が男岳だ。荷物をデポして岩の尾根にとりつく。エゾツツジやもう見飽きたダイコンソウ、尾瀬でもみかけるイワハゼ、コバイケソウが咲き、それらが
背景の山岳景観と組み合わさっていい感じだ! 朝夕にじっくり撮影したい感じである。花の百名山だがアルペン的なところもあり、かなり楽しい山であるな!
標高を上げると阿弥陀池が真下に、岩手山、八幡平、遥か遠くに鳥海山、蒼い田沢湖。展望も素晴らしい! おお、半月も青空に浮かんでいる!!
平坦になった尾根をどんどん進むと山頂に到着だ。山頂には立派な祠が建ち信仰の山だとわかる。男女岳より僅かに低いが地元ではこちらが秋田駒ケ岳の山頂として認知が
高いそうだ。 男女岳は登り易いので一般ハイカーはそちらに行くという感じだ。とりあえず両方登ったので秋田駒ケ岳完全制覇だろうか?
山頂からムーミン谷を見下ろすと火山の跡がはっきりわかる。まだ新しい噴火口も見える。谷の木道を人が歩いているのが見えていた。その向こうに焦げ茶色の大焼砂の
尾根が伸びている。タカネスミレの群落、そしてコマクサの群落がある尾根だ! ん〜気持ちは早まる一方だ!!
記念撮影をして男岳を後に来た道を下った。
ザックを背負いいよいよムーミン谷に下る! 出足から急な道だが花も多くてついついキョロキョロしてしまう。ミヤマキンポウゲやウサギギク、ミヤマキンバイなど
ちょっと違う花も咲き楽しい! 登ってくる人もいるがかなり辛そうだ! 振り返ると急な斜面と急峻な山がそそり立つ! カッコイい(#^-^#)
時折吹き上がる風が長く伸びた草を揺らす。
どんどん下ると、オオバキスミレやシラネアオイも見られるようになる。
傾斜も緩くなると女岳分岐に到着だ。何人かのハイカーが休んでいた。ショウジョウバカマやイワカガミ、エンレイソウ、ムラサキヤシオツツジ、ミネサクラかな?
サンカヨウも咲いていて花の多い場所だ。
ここでしばしの休憩である。急峻な山肌に囲まれたその光景は独特な雰囲気でムーミン谷のネーミングにピッタリである。
休憩後歩き出すとすぐにチングルマの大群落地帯になる! これが写真にも載ってる場所だな! 道沿いにすごい数のチングルマが咲いていて素晴らしい! 既に穂に
なってる部分もあるが、まだまだ最盛期の場所もあり、残雪の影響だろうか?
チングルマの隙間にはイワカガミやムシトリスミレ、モウセンゴケ、アオノツガザクラなども混じりまさにお花畑である。時間があればゆっくり留まって眺めていたい
気分であるが、先に進みましょう…
草原状の場所はコバイケソウの群落。更に進むと駒池が見えてくる。 こういうところには… ありました! ヒナザクラの白い花が揺れてます(^-^)/ 何度みても
可愛いですなぁ〜 よく見るとアオノツガザクラの群生もあるがまだつぼみである。
そして見上げると大焼砂の尾根が聳える! 更に歩き近づくと斜面にピンクの点々が…なんとコマクサだ! 斜面一面に咲いているのが判る! 凄い!
しかも今歩いている脇の斜面にはチングルマの群落…。なんでしょかこの山は…(☆o☆)スゴイ・・・
コマクサの群落を仰ぎ見ながら進み、少し低木帯を抜けると視界がぐっと広がった! 溶岩が流れた跡だろうか? 低木帯の緩斜面で田沢湖が見えている!
そして大焼砂の真下だ! 火山レキや砂がそのまま山になった感じでその斜面にコマクサがたくさん咲いていた! こんな光景は初めてなのでドキドキしてしまう。
尾根の分岐に到着すると砂の道が高く遥かに伸びていた! 下ると国見温泉方面でこちらのルートもいづれ歩いてみたいな。
歩きにくい砂の道をザクザクと登るとコマクサがどんどん増えてくる! 2人して撮影しまくりで、這いつくばって撮り歩く感じだ。 更に登るとその数は
凄まじくなり斜面が淡くピンク色に見えるほど! ん〜 すげぇぇ!
望遠レンズで見ると谷底の道との対比がなかなか面白い! これほどの群落は初めてでホントに素晴らしいぃぃ(^O^)/
白っぽいコマクサもあるし、初めて見るイワブクロの花も咲き、そして、タカネスミレもポツポツと咲いていた。コマクサの間にタカネスミレの群落がある感じであった。
さらに登るとコマクサが減りタカネスミレの大群落になってくるが、悲しいかな花はほとんど咲いてなくてがっかり… 次回はもっと早く来なければと思ったが、その次期は
コマクサが無いので、悩ましいなぁ〜 でも、コマクサの最盛期は見たので今度は本命のタカネスミレの大群落だな! うん!
標高が上がり道幅も狭くなりハイマツなど草木が増えてくる。オノエランやコケモモ、イワベンケイも咲いている。 タカネスミレの花が比較的集まって咲いてたりしてちょっと
群落ぽい写真も撮ることが出来た。
砂の道も終わりハイマツなどの低木帯をしばらく歩くと昨日休憩した横岳である。今日は休憩せずに阿弥陀池に下る。
浄土平のヒナザクラのところに行きたいが道脇の残雪の上にシートを広げてお昼中のおばちゃんハイカーが… うむむ、撮りずらい・・・
仕方なく歩き、避難小屋近くの木道沿いにベンチがあったので休憩する。ちょうどお昼なので残しておいたおにぎりやお菓子を食べてくつろいだ。
相変わらずの良い晴天で気持ちよい! 目の前の男女岳には沢山の人が登っているのが見える。更に朝登った男岳には団体が長蛇の列で登り中… いくら
なんでもあの人数はいかがなものかと…(-.-)
予定では片倉岳経由で下山だが、時間は余裕だし違う道をということで一般的でないとされる旧鉱山跡ルートを使ってみることにした。果たしてどの程度危険なのか?
様子を伺うと何組か歩いているのでまったくダメでもないようだ。 急傾斜の残雪を避け浄土平奥、先ほどのおばちゃんハイカーが休憩中の横の道から湿原の木道に入る。ヒナザクラや
チングルマの群落があり綺麗だが最盛期はもう少し後かな?
昔の尾瀬のような木道を歩いて進む。コバイケイソウの群落があり夏雲との組み合わせがなかなか良い! 少し進むと道に小さくこの先、難路。自信のない方は引き返しましょう!
みたいなことが書かれているが本当に危険ならもっと大きく作ってもらいたいものだな…
そして、いざ! 危険地帯へ! すると、いきなり登山道が崩れていた! アヘ〜\(゜□゜)/
まぁ、崩れている範囲は小さいが慎重に渡った。ふぅ〜 落ちても草木があるのでそれほど危険はなさそうだが、とりあえず直しとけよっ! みたいな感じで今度は低木帯の
道をどんどんと下る。別に難路ってこともないようだが・・・ しかし、鉱山跡の雰囲気はたっぷりで色の違う山肌、硫黄のニオイ、トロッコの跡、何かの建物の跡など遠目に
だが見ることが出来る。所々、崩れやすいガレ場もあり、これが難路のゆえんか? ふと、遠くの斜面を何かが通った気配がした、じっと見ているとなんとカモシカである!
直ぐに隠れてしまったので撮影は出来ず、見たのは僕だけであった。
登って来る人は流石に少なくこのときは2人、後ろから下りてきたのは1組であった。かなり下までおりて沢を渡り小高い尾根を越えると片倉岳コースが見えてくる。足下の
砂には硫黄の結晶がたくさんあり、火山の山なんだと実感出来た。 そして最後のガレ場を慎重に下り分岐に到達した。ふぅ〜 それなりに難路だが、アルプスの岩場よりは
楽だと思うが・・・。
分岐から僅かに歩けば八合目に帰着である。
予定より30分も早く到着出来たので、予定のバスまで休憩だ。八合目にある水場、冷たくてすこぶる美味しい! 火山の山なのにこんな綺麗な水がわき出してくるのかと
ちょっと驚くほどだった。ぞくぞくと下りてくるハイカーたち、よくみるとクラブツーリズムのツアー客もいるようだ。ん〜稼いでるな〜
駐車場には沢山マイクロバスがあり、全部ツアー客専用みたいだ。
あの鳥海山を教えてくれたおじさんもいてちょっと談笑する。
やがて、バスが到着し乗り込んだ。このバスは田沢湖駅までいく路線バスだが、アルパこまくさも経由する。満員状態で出発! 秋田駒ヶ岳にまた来るね〜とご挨拶。
次第に見えなくなる駒ヶ岳・・・ 新緑の道を下り下りあるぱこまくさに停車、ここでどっと客が下車してすっかりガラガラである。新幹線で来るハイカーはかなり
少ないことが判った。
どんどんと道を下り、ときおり車窓から見える駒ヶ岳の勇姿がかっこいい! バイバイ駒ヶ岳(^o^)/
至仏山も花の百名山だが、秋田駒ヶ岳の花の密度はスゴイものがある。東北や北海道の主立った山々はみんなこんな感じなのだというからこれは年に
一度くらいは来てみたい気がする! とにかく来年はぜひともタカネスミレの大群落を見なければと思った。
田沢湖駅から吹田新幹線に乗り込み、ちらりと秋田駒ヶ岳を仰ぎ見て帰路についたのである。
おしまい・・・