山歩きへろへろ日誌

20061月21日〜22日 冬の乗鞍高原散策

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登 山 日2006年1月21日〜22日
ル ー ト ■1月26日(曇り)
三鷹駅−松本駅−新島々駅−観光センター前(11:35頃出発)−(ツアーコース経由)−善五郎の滝−
牛溜池−国民休暇村(15:45着)【泊】
 
■1月27日(快晴のち曇り)
国民休暇村(8:30頃出発)−牛溜池−(口笛の小径経由)−あざみ池−一ノ瀬園−観光センター前(12:12)−
新島々駅−松本駅−長野駅−高崎−東京駅
登 山 者てばまる、Meaさん

■1月21日(曇り)
 
 今年初の雪山歩きはどこにしようかと迷ったが、某山系サイトにあった乗鞍高原に決定 した。
 出発当日は、南岸低気圧と寒気の影響で関東地方など太平洋側で大雪という予報だ。 乗鞍方面も面もきっと降っている説がに違いない、降りたての新雪が楽しみになっていた。
 特急で松本に到着しここから松本電鉄に乗り換える。さらに新島々で路線バスに乗り換え 一路乗鞍高原に向かった。夏の間は上高地に向かう人で混雑する新島々のバスターミナルも ひっそりとしてバスに乗ったのは我々2名をいれて8名足らずである。吹雪いていると思って いたが、なんと日差しがさしている。しかも、雪が降らなかったようで残雪期のような風景だ。
車窓からは北アルプスの峰峰がよく見えていた。梓川をせき止めて作ったダム。この奧に上高地、憧れの穂高がある! 
パフパフでない車道を歩く。途中からスキー用のツアーコースを歩いた。
上高地への分岐を左折して山岳道路を登ると目の前に真っ白な乗鞍岳が見えてきた! おお! あれが乗鞍岳か!! 初めてみるその雄大な姿に感激!!
 観光センター前で下車。すぐにスノーシューで歩けると思っていたが、雪はガチガチに固まり スノーシューは必要なさそうである・・・。一ノ瀬園への道沿いにトボトボと歩く。新雪もなにもなく 表面が溶けて固まりザクザクしている。パフパフの雪を期待していただけに拍子抜けだ。それに 雲が広がり青空もなくなった・・・。ただ、木々の合間から乗鞍岳はしっかりと見えていた。
 20分ほど歩いたころスキーツアーの標識のある道に入る。地図で見るとここを登ると今夜の宿で ある。国民休暇村に出るようだ。ただそのまえに凍る善五郎の滝を見たいと思っていたのだがルート がよく判らなかったのでとりあえずツアーコースを歩くことにした。
 よ〜く締まった雪道を歩いて小高い丘のところで昼食となった。お湯を作りカップめんをすする。 お茶など飲んでしばしまったりとしてから再び歩き出すが、せっかく持ってきたのにまだ使ってない スノーシューを履くことにした。Meaさんはつけずに徒歩のようだ。
狭い雪道を下ると・・・凍った急な階段!!
 急な箇所を登りきるとあれれ?、駐車場が見えてきて車が走っているのも見える。もう終わりか?  おいおい・・・ しかし、林の中に標識があり、善五郎の滝と書いている! おお、こっちか〜 と ザクザクと下る、結構な斜度のあるくだりで慎重に下った。狭く細い小道はどうみてもスノーシュー向き ではないがとにかく頑張って下る。ほどなくして水の流れる音がしてくる・・・と急な階段だ! カチカチになっていて 危険そうだが、手すりに掴まりながらなんとか降りた。そして、目の前に凍る善五郎の滝が突如現れる!!  すげぇ〜!! これが某山系サイトに載っていた写真と同じだ〜!! と感激感激!! アイゼンをつけた2人が 帰り支度をしていたのでいなくなるのを待ってから滝に近づいた。思った以上に大きい! ほぼ前面凍結 という感じだ。ほんとうなら滝つぼまで凍っているそうだが、先日の暖かさで緩んでしまったようであるが それでも圧巻である! 誰もこないので暫く写真を撮ったりして遊んだ。たまにこの氷の滝をクライミング する人がいるそうであるが、さっきいた2人がそうだったのかもしれない・・・。
凍る善五郎の滝全景! 凍っているのは表面で内部は水が流れている。 登ってるように見えるかな?
 
 散々滞在してからもときた道を登る、さきほどの階段をなんとか登りきり道路のあるところに戻った。国民宿舎の 男子寮という建物のところにくると大勢のスノーシューツアー客が斜面を下ってきていた。老若男女子供と20名くらい いるだろうか? ちょっと凍った斜面をシリセイドーもどきで滑り降りて、落ちてくる。
 
ザクザクと歩くのはたのし〜(^_^)小さな牛溜池と乗鞍岳。 
白い乗鞍岳の主峰。国民宿舎はバイキング形式で食べ放題!
 団体が通り過ぎたのを見計らってウりゃ〜! ガシガシガシと登る。すると国民休暇村の駐車場が見えた。このまま行くのはまだ 早いってことで、すぐ近くの牛留池に向かう。トレースをたどり樹林の中を歩くと小さな雪原に飛び出た、ここが 牛留池だ。真っ白い乗鞍岳もしっかり見えている。なかなかの絶景ポイントである。湖畔の東屋にあがるとさらに 乗鞍の展望が良くなる。誰も来ない東屋でお茶を飲み休憩だ。これで晴れていれば青い空と白い峰で綺麗なんだ けどな〜とちょっと嘆くが、ま、吹雪も覚悟していただけに穏やかな曇り空?は歓迎すべきことだろう・・・。
 
 休憩後、国民休暇村に向かった。ここは目の前にスキー場が広がり、ツアーコースなどの起点にもなっているので 冬の行楽にはぴったりの宿である。
 
 
■1月22日(快晴のち曇り)
 
 早朝6時半頃起床〜 予報通り快晴の天気だ。夕べのうちに朝日に映える乗鞍岳を見ようかと計画していたので さっそく仕度をして。外に出る。強烈に寒い! 風はないが刺すような寒気が露出している肌に触れる。この朝の気温は −15℃である。まぁ、高見石で経験した−20℃よりは暖かいが、やっぱり寒い! カチカチになった樹林の雪道を 歩くと牛溜池に飛び出る。2人占めかとおもったが、すでに先客がいた写真を撮っていた。と、振り向くとピンク色に染まった 乗鞍岳が!!!! おおおおお!!!! 美しい〜!!! モルゲンロートだ〜!! ちょっと興奮気味! カメラマンの 血が騒ぎ、デジカメでバシバシと撮影する。しかし、フィルムで撮りたかったぁ・・・。 先客の2人は中判で撮っていた。
美しいモルゲンロートだ!! 乗鞍の主峰が染まる!! 宿舎前のゲレンデもほんのりと染まっていた。
 さんざん撮り終えるころには赤みは消えて普通の朝陽の色になっていた。
 
牛溜池と白い峰峰が美しかった。緩やかな尾根沿いの道を下る。 
木の枝にヤドリギが丸い株を形成していて面白い。青い空が実に気持ちがええ! 
あざみ池。眩しい一ノ瀬園を歩く。 
オニグルミの巨木。オニグルミの幹に開いた穴の中。
 朝食を食べていそいそと帰り支度。さて、どこを回ろうかと考える。ちょっと奧に三本の滝がある、そこも凍っているので 見てみようかということになったが、どうも時間がかかり過ぎるのとフロントで聞いた話では通常ルートでは危険とのとこで 諦めて一ノ瀬園に向かうことになった。牛溜池からの分かれ道を樹林帯に入り進むがどうにもルートがはっきりしなくて不安に なり引き返す。一旦池まで戻って別のルートで一ノ瀬園に下ることになった。この時期は縦横無尽にトレースがあったりするので 下手に信じて追いかけると迷ってしまう危険があるので要注意だ!
 
 朝からの快晴の空はまだ健在で青い空が美しい。ただ、ときおり少し風が強く吹くとすこぶる寒い! 遠くに見える乗鞍岳は 雪冤を上げていた。季節風が強まってきたようだ。
 尾根沿いの道をどんどんと下る。フカフカならもっと楽しいが、それでも誰も歩いてないところわ歩いたりして楽しみながら 下った。すると一ノ瀬園が見える丘の上、東屋に到着。ときおり聞こえる野鳥の声と風の音意外はなにも聞こえず、幸せの一時で ある。
 休憩後はちょっと急斜面を一気に下る!! スノーシューをつけての下りはちょっとスリルとサスペンスだ! 時々転げたり してどんどん下るとあざみ池というところに到着。そこを過ぎると一ノ瀬園だ。広大な雪原が広がり青空と相まって眩しい!!  風が吹き渡る雪原をサクサクと歩くのはき実に気持ちいい!! 小川を超えたり、小高い丘に上がったりと遊びながら一ノ瀬園の 入り口に向かう。途中、川が凍るところがあり、なかなか面白い光景であった。その近くに「森の貯金箱」というオニグルミの巨木 があり、幹に穴が空いていてここにリスなどが餌を隠すそうだ。また、木々に丸く茂ったものがついている。これはヤドリギの一種で かなり沢山見ることが出来た。どうしてあんなに綺麗に丸くなるのだろう??
 丘の上のレストラン?で休憩する。遠くに白い乗鞍岳が望める絶好の場所だ。
ぼんやり眺める乗鞍岳は格別だ!! 白い乗鞍が美しい!! やっぱり雪山はええな〜!! 一ノ瀬園入り口。
 
観光センター付近からの乗鞍岳。バスの車窓から見えた西穂高岳。
 再び歩き出す。一ノ瀬橋を渡ると一ノ瀬園入り口に到着、少し奧にレストハウスがあるが今回は寄らずに通過。暫く車道を 歩いたけど、やっぱり物足りないので途中から山の中を歩いた。ザクザクザク。う〜ん、やっぱりネイチャーツアーはこういう ところを歩かなきゃね!! 次第に乗鞍も見えなくなりちょっと寂しい感じだ。再び車道に戻ると、なにやら見覚えのある風景・・・。 いつのまにやら昨日通った道を歩いていた。あらら・・・。 ということは、もうすぐゴールなのねん。ほどなくして民家が 見えてきて観光センター前に到着。結局この日はmeaさんはスノーシューを履かず徒歩。僕は意地で最後までスノーシューで 歩き通した(^^; 
 
 観光センターから12時12分のバスに乗り帰路にたつ。
 
 初めての乗鞍高原だが、パフパフ雪でなかったのが残念。でも、目的の凍る善五郎の滝も見えたし、一ノ瀬園も歩けたし、予定外の モルゲンロートも見ることが出来て、満足感のあるツアーでした。なにより思った以上に乗鞍岳の雄大さが気に入りましたね。出来れば あの乗鞍岳を一度歩いてみたいと思ったです。ただ、観光客が多いそうなので、人の少ない時にいきたいな。  
 
 おしまい。  
 
モルゲンロートの乗鞍岳の峰峰。