毎年恒例の高尾山ハイク&スミレ散策ツアーがいよいよ始まった。とはいってもことしは雪が何度も降ったこともあり高尾山の
植物の芽吹きは2週間ほど遅くスミレの便りもなかなか届かなかったが、3月下旬になってポツポツと咲き出したということで
行ってみることになった。ただ、今年は花粉が30倍ということで、軽度の花粉症になってしまった自分にとっては杉の木の多い
山はまさに敵地! 敵陣にのりこむような気分である(^^;
JR高尾駅北口から小仏行きのバスにのり日影バス停で下りる。川沿いに新しい遊歩道が出来るそうで木製の立派な歩道が出来て
いた、更に長く伸びるようだ。日影沢から城山のコースはスミレだけでなく野草の多いことでも知られていてプロアマ問わず
植物愛好家やカメラマンに人気のコースだ。昨年なら入るとすぐにスミレが咲いていたが今年はまったく出ていなかった。しかし
少し歩くと斜面にへばりつくように淡いピンク系スミレを発見! 高尾山でも一番早くに咲くアオイスミレだ。葉が葵の葉に似ている
ということがこの名前がついている。花があまり立ち上がらないので見逃しやすいスミレである。他にもタチツボスミレがポツポツ
と咲いているがやはりまだまだ遅いようだ。
川沿いの日だまりにはアズマイチゲが白い可憐な花を咲かせていた。暫くこの花で撮影を楽しむ。近くには咲き出したばかりの
ニリンソウもあるが、大群落にはほど遠くこちらもこれからという感じである。
キャンプ場を過ぎ上流部へと進む。このあたりから杉の木が目立ち初めたわわに花粉のついた花が黄色く見えていた。今日は晴れて
花粉が凄いと予報が出ている。でもあらかじめ飲んできた鼻炎の薬のおかげで症状がまったく出なくてすこぶる快適だ。
薄暗い渓流際でコチャルメルソウが今年も咲いていた。写しにくい花だが少し粘って撮影してみたがやはり難しい・・・ 更に
上流部へと歩く、ヨゴレネコノメソウも見られるがそれ以外の野草はほとんどない。再びアオイスミレを発見したのを最後に暫くは
なにもなかったので黙々と傾斜の急になった林道を歩いた。
やがて車止め柵を過ぎると日当たりの良い道に出る、勝手にスミレロードと呼んでいるほどスミレが多い道だ。直ぐに斜面に
タチツボスミレが沢山咲いていた。更に登ると白い見慣れぬスミレが!! 近寄ってみるとどうやらコスミレのようだ。通常は淡い紫色
だが白っぽいのもあるそうでひれがそれらしい。初めて見るコスミレをいろんな角度から撮影する。さらに歩くと赤紫色のスミレ発見!
アカネスミレのようだ。そのごもポツポツとタチツボスミレらしいスミレを見ながら歩いたがやはりここも最盛期にはほど遠いくらい
少ない。天気も良く一汗かくころ城山に到着した。桜の木があるがまだまだつぼみは堅く開花には2週間くらい先の感じだ。その下草に
淡い青紫の小さな花、オオイヌノフグリが春の訪れを感じさせてくれる。
花粉のせいか、人出も少ない。昼食を食べ出発。一丁平の尾根沿いは桜の名所でもありイカリソウやスミレ、クサボケなどの野草の
宝庫でもあるが何もない! このあたりもまだまだ先のようだ。とにかく何もないのでほとんど立ち止まることなくひたすら歩いた。
もみじ台を巻いた道を歩き高尾山へ、山頂へは行かず周回する5号路を歩いた。この道にフイリヒナスミレがあるのだがこれもまだ
芽も出ていなかった。流石に高尾山山頂は人だらけで、少し休憩して出立した。
再び5号路に入り歩く。6号路への分かれ道にくると、見慣れた人に出くわした! なんと菊池さんであった。尾瀬でも何度か
逢っている人だが、まさかこんなところでばったり逢うとは!! 今日は夫妻で仲良く散策のようであった。暫し談笑する、聞くと
同じく6号から下山するということであった。先に菊池さんは出発。僕は近くの斜面のシュンランを探したがまだ花が咲いてなかった
花芽は出ているので1週間後以降が見頃かな?
5号路から稲荷山コースに入り、少し下ったところにある分岐から6号路に入った。ぐんぐんと沢沿いを下りセッコクのあるスギの
下のベンチで菊池さんに追いついた。休憩されていたので、少し話してから出発。6号路を選んだのは菊池さんも同じでハナネコノメ
を見るためである。ベンチから5分ほど下るとお目当てのハナネコノメが咲いていた。小群落、いや花の大きさから考えたら大群落と
いえるだろうか、湿った斜面に可憐に咲いていた。まだすこしつぼみが多いがその可憐さは日影に咲く地味な花とは思えない。マクロ
で撮影すると余計に可憐さが引き立つ感じだ。菊池さんも追いつき撮影する。
その後、一気に下って高尾山の清滝駅に到着した。先を歩いていた菊池さん夫妻はすでに到着してくつろいでいる。少し会話して
からおみやげを見ながら歩いて高尾山口駅から帰路についた。
おしまい。
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