大池

撮影:2002.8.14
 野口雨情の唄の「船で廻れば出羽島一里島にゃ大池蛇の枕」の大池がこの大
池である。南北に約70m、深さが30〜50pという小さな池を大池と呼ぶ
由縁は島で一番大きい池というだけの話しだ・・・  また別の詩には「大池
小池と蛇の枕」というのがあるがこの中の小池というのがどこなのか今もって
謎なのだ。
 さて、この大池には大変貴重な「シラタマモ」という水生植物が生息してい
る。シラタマモは白亜紀からの生き残りで水生植物から地上植物への進化の途
中にある植物という非常に大変恐ろしく貴重な生きる化石なのだ。しかもこの
シラタマモは世界中に4ケ所しかなく日本では出羽島大池にしか存在しないと
いうスーパーミラクルウルトラスペシャル級な貴重な植物なのだ。既に国指定
の天然記念物に指定されて保護されているがその存在は非常に低い。このシラ
タマモについては別記に詳細に書いてあるので興味ある方はそちらを見て頂き
たい。
 大池から北側を振り返ると断崖が飛び出ているのが目に映る。下の写真を見
て頂くと解ると思うが断崖の上が蛇の枕で東屋が見えている。その下の崖が大
きく崩れ落ちている。(2002.8現在)

 大池の東側の谷にはその昔「オオタニワタリ」という熱帯性植物が生えてい
たが珍しさがたたって乱獲されて絶滅してしまっている。島の里謡に「出羽島
にすぎたるものが二つある弥吉娘にタニワタリ」。それくらいタニワタリは貴
重な存在であったのだ。

撮影:2002.8.14
▲大池で大量に生息しているキセル貝の一種


撮影:2002.8.14
▲大池からみた蛇の枕付近の断崖