蛇の枕

 牟岐町や出羽島を歩いた野口雨情が作った詩の中に「船で廻れば出羽島一里
島にゃ大池蛇の枕」という一節がある。その蛇の枕がこの場所にある岩である。
それほど大きくはないのだが、その昔、大池に住む大蛇がこの岩を枕にして昼
寝をしていたという伝説があったそうな。それで蛇の枕と云うらしい。これ程
の岩を枕にする大蛇とはいったいどのくらいなのか? 一説には一抱えくらい
の胴回りがあったという。しかも、その大蛇伝説は時代を変えて目撃談がある
らしく、大昔には本当に大蛇が住んでいたのではないかと思われる。実際出羽
の蛇は大きいのが多いのだ!!
 近年この蛇の枕の脇に展望あずま屋が出来ている。ここからの眺めは絶品で
あると同時にかなり怖い。
 しかし、海側の崖が大規模に崩れてきており近い将来には蛇の枕自体も崩れ
落ちる可能性が高くなってきている。崩壊防止工事も難しくこのまま崩れさる
のが運命のようだ・・・

▲蛇の枕から見た出羽島西岸


▲夕暮れの展望あずま屋


撮影:2002.8.18
▲蛇の枕突端の大岩の下から崩れている