ミヤマスミレ類 地上茎なし

シロスミレ (白菫)

撮影地:長野県霧ヶ峰(2010.6.12)
 名前の通り綺麗な白色で、見つけたときは直ぐに判りました。
生育地 北海道、本州(愛知県以北)に分布するが本州では標高1000m以上、東北地方では太平洋側の山地、北海道では太平洋側低地の比較日当たりの良い草原や草地に生育しています。
開花時期 5月中旬〜7月上旬頃
草  丈 10〜15pくらい
花の状態 花色白色。唇弁に赤紫の筋がはいる。花弁の基部は黄緑色をしているのも特徴的。
花形直径2p前後。上花弁は後ろに強く反り返る。
側弁側弁の基部に毛がある。
距 短い。毛はない。
萼片萼片の付属体には切れ込みがある。
葉の状態 葉形長さは4〜7pで細い。通常葉柄より葉身の方が短い。
葉表表面は淡緑色。ほとんど無毛。
葉裏淡緑色。
托葉
備   考 ●高山など涼しい場所に生育するスミレで、あまり広範囲には分布していません、生育地でも群落は作らずに1個体1個体が離れたところに生えると いう性質を持ちます。
●アリアケスミレに似ていますが、葉をほぼ垂直に伸ばす、花弁の筋の少ない点などで区別出来ます。
■全体に小型で葉が細く基部がサビ型になるものをホソバシロスミレと呼び、主に西日本の高地に点在しています。
■側弁に毛がまったく無いタイプを2013.6に東京都奥多摩で3株確認しました。「ワカシュウシロスミレ」とでも呼ぶべきでしょうか?

花のアップ

側弁には毛があります。花弁の基部は黄緑色です。
距の部分

距は黄緑色で短いです。上花弁は強く後ろに反り返ります。
葉の裏

葉身より葉柄の方が長いです。
群生

撮影:長野県霧ヶ峰(2010.6.12)  あるところにはあるもので、この自生地では小群生があちこちで見られました。

花のいろいろ

撮影:東京都奥多摩(2013.6.8) 奥多摩のシロスミレは皮肉なことに鹿の食害で草原化してきたことで年々数を増してきています。
花いろいろ

撮影:東京都奥多摩(2013.6.8) 鹿が食べない蕗の下にシロスミレの姿を良く見ます。

【新発見!!】側弁に毛が無いタイプ  花のアップ

撮影:東京都奥多摩(2013.6.8) 奥多摩で発見した個体は側弁に毛がまったくありませんでした。「原色日本のスミレ」にも側弁の毛が無いという記述はないので新発見かもしれません。
【新発見!!】側弁に毛が無いタイプ  花の横側

撮影:東京都奥多摩(2013.6.8) 花の横顔です。距や葉などは普通のシロスミレとなんら変わりは無いようです。