ミヤマスミレ類 | 地上茎なし |
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シハイスミレ (紫背菫) | ||
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![]() 撮影地:東京都八王子郊外(2007.4.15) 西日本ではポピュラーなスミレですが、東日本では点々と点在する程度の比較的珍しいスミレです。 | ||
生育地 | 本州、四国、九州に分布。 照葉樹、落葉樹の明るい山林や尾根沿いに生育する。 近畿以東の東日本でも生育するが点在する程度で多くない。 | |
開花時期 | 3月下旬〜5月頃上旬頃 | |
草 丈 | 3〜8pくらい | |
花の状態 | 花色 | 淡紅紫色〜濃紅紫色。 |
花形 | 直径1.5p前後。花弁は変種のマキノスミレより丸みがある。 | |
側弁 | 側弁の毛は無い。 極希に僅かに毛が見られる物もある。 | |
距 | 細長い。毛はない。 | |
萼片 | − | |
葉の状態 | 葉形 | 葉は長さ2〜5p。長卵形〜披針形。葉は斜め上から水平になる。(マキノはほぼ垂直)。 両面とも毛はない。 |
葉表 | 濃緑色〜暗緑色。光沢あるものからない物まである。 | |
葉裏 | 濃い紫色を帯びる。 | |
托葉 | − | |
備 考 |
西日本に多く分布、また東日本にも生育するが分布域は点在する程度、東日本には変種のマキノスミレも存在し両種の中間的な個体も
多いのでかなり識別に難儀する生育地もあります。 とにかく個体差のある種なので同定に苦慮するスミレのひとつです。 ■マキノスミレと比べると葉の基部は広く、斜め上か水平に展開しています。 また、葉の裏は濃い紫色を帯びています。マキノスミレは薄く花後は消えるようです。 ■白花のものを「シロバナシハイスミレ」と呼ぶ。 ■葉に斑が入る物は「フイリシハイスミレ」と呼びます。比較的標高のある場所に多いです。 ■「ハグロシハイスミレ」は、葉の表が暗紫色を帯びるものをいいます。 |
花のアップ |
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![]() 淡い紅紫色が基本色です。側弁には毛がありません。 |
距の部分 |
![]() 細長いです。毛はありません。 |
葉の形 |
![]() 左が表、右が裏です。表は光沢感があります。裏は名前の由来の通り紫色を帯びます。両面とも毛は無し。 |
托葉の状態 |
![]() 根元にある托葉です。少し鋸歯があるようです。 |
シハイスミレの生育場所 |
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![]() このような明るい尾根筋に生育していることが多いです。 |
シハイスミレの大群生地 |
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![]() 撮影:20130330東京都八王子市。 この生育地のシハイスミレは葉の縁に少し鋸歯が目立っていました。また花色もやや濃いです。 |
![]() 撮影:20130330東京都八王子市。 林床一面に咲くシハイスミレ。かなりの範囲で凄い密集度です。これだけの生育地は都内では最大級だと思われます。とても貴重な場所です。 |
![]() 撮影:20160327東京都八王子市。 大群生のポイントは今年はやや少ない感じでしたが、1つ1つ撮影するには十分な個体数です。 |
シハイスミレ? マキノスミレ? |
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![]() 撮影:20130320 東京都南高尾。 当初マキノスミレかと思いましたが、シハイスミレなのかマキノスミレなのか悩ましい個体です。後にこの地のスミレに詳しいA氏によるとどちらでとっても問題ないとのことでしたので、母種と言われるシハイスミレにとりあえず掲載することにしました。 |
![]() 撮影:20130320 東京都南高尾。 こちらは葉が丸っこくシハイスミレといえばそうなのかもしれません。。 |