キスミレ類 地上茎あり

ナエバキスミレ (苗場黄菫)

撮影地:群馬県・尾瀬(2011.6)
  赤い茎、光沢のある葉がとても特徴的なナエバキスミレです。 あるところには群生を作りますが、撮影した尾瀬では極希です。
生育地 本州の東北地方南部から上越地方、北アルプス。 主に多雪地方に多いようです。
開花時期 6月頃
草  丈 5〜15pくらい 環境によってかなり差が出る。
花の状態 花色黄色。花弁には紫色の筋が見られる。
花形直径1.5p以下。
側弁側弁には短い毛がある。
距 かなり短くて目立たない
萼片緑色。毛はない。
葉の状態 葉形混生葉は心型、茎葉は心形〜三角状心形で先が尖る。上部の葉ほど細長くなる。葉はやや厚い。
葉表緑色。光沢があるが環境によって差違がある。脈は凹も脈が赤みを帯びる。
葉裏緑色。光沢あり。
托葉三角形で全縁、やや赤みを帯びる。
備   考 ■オオバキスミレを小型化したような感じですが育つ環境は日当たりの良い場所が多いです。
■根茎を伸ばして大きな群落を作ることが多い。根茎から葉茎が伸びていて、一番下の茎葉は上部のものとは離れてつく。
■茎や葉脈は紅紫色が強く葉の表裏は光沢感が強い。ただし、岩場、ガレ地は光沢感が強く、草地に育つものは光沢が弱くなる傾向があるようです。
■また、茎に微毛があります。
■種でも増えますが根茎を横に延ばすことで群生を形成します。
 

花と距の部分

【左】 鮮やかな黄色い花で花弁は丸い。  【右】 距はこの種の特徴で極短いです。 花柄には微毛があります。
花のアップと果実

【左】 花弁の即弁には毛があります。  【右】 まだ若い果実です。
葉と茎の姿

葉は光沢があります。 茎は紅紫色、葉脈も赤いです。 最下部の混生葉は離れてつきます。
葉の部分

葉裏もやや光沢感があります。茎には短毛が多いです。

草むらの個体

撮影地:尾瀬  光の加減が影響するのか、草むらの個体は葉の光沢感が薄いです。