キスミレ類 地上茎あり

キスミレ (黄菫)

撮影地:山梨県・富士山周辺(2009.4.18)  逢いたいスミレ3本に入っていたのがこのキスミレです。初めて見たときは感激でした!
生育地 本州の一部(山梨県以西)、四国の愛媛、九州の火山地帯と点在して分布する希少種。
主に火山灰地に多く生育しているのが特徴で、あまり木々が茂るような森林には生育しない。日当たりのよい草地を好む。
開花時期 3月下旬〜5月頃
草  丈 5〜12pくらい
花の状態 花色明るい黄色。唇弁や側弁に赤紫の筋が入る。
花形直径1.5〜2p前後と比較的大きい。上花弁は丸く大きいが唇弁は細くなる。花弁の裏は紫色を帯びる。花柱にも毛がある。
側弁側弁の基部には毛が密生している。
距 かなり短い
萼片付属体がはっきりしている。
葉の状態 葉形長さ2〜4p。茎葉は先が尖る細長い心形。根生葉は心形。花期は葉が巻いて出ている事がある。
葉表表面は粉をふいたような淡い緑色。両面に微毛がある。
葉裏淡く紫色を帯びるものが多い。微毛がある。
托葉
備   考  九州の生育地では野焼きをすることが多くこれに助けれて大群落を形成していることが多いが、それ以外の生育地では 下草や樹木に覆われることが多く、絶滅に限りなく近づいている。これれらのことにより絶滅危惧種に指定されている。
 日本には大きく分けて4種の黄色いスミレがあるがその中でも花が大きく非常に綺麗なスミレです。長らく憧れのスミレ でしたが遂にご対面で、感激したのが記憶に新しいです。

花のアップ

綺麗な黄色です。側弁には短い毛が密生しています。
距の部分

ほとんどでっぱらず短いです。これもキスミレ類の特徴です。また、付属体がはっきりしています。
葉の状態

根生葉と茎葉があります、一番小さいのが根性葉です。
葉には微毛がある。

葉の表裏ともに微毛に覆われています。

花いろいろ 1

撮影地:2008.4.19  静岡県富士山周辺の高原帯。
花いろいろ 2

撮影地:2008.4.19  静岡県富士山周辺の高原帯。 こういう砂利地でも生育するようです。
花いろいろ 3

撮影地:2009.4.18  静岡県富士山周辺の高原帯。 新しくみつけた場所ですが、ここは広範囲に群落を形成していました。
群生地 1

撮影地:2010.4.24  静岡県富士山周辺の高原帯。 日当たりの良い丘に大群生していました。
群生地 2

撮影地:2012.4.29  山梨県富士山周辺の高原帯。 一面のキスミレ群落地です。 本場の阿蘇や九重と同じで野焼きがキスミレの生育を促しています。