ミヤマスミレ類 地上茎なし

カワギシスミレ 

撮影地:東京都奥多摩(2010.4.11)
 この個体は「マキノスミレ」型です。
交雑親種 マキノスミレ × エイザンスミレ
生育地 マキノとエイザンスミレが生育する場所に突発的に分布。マキノスミレが尾根筋など比較的日当たりの良い場所が好きなのでそういうところで見つかることが 多いです。
開花時期 4月上旬〜4月中旬頃
草  丈 10pくらい
花の状態 花色淡紅紫〜紅紫色と変異がある。マキノ型とエイザン型に別れる。
花形直径2前後と大柄。
側弁側弁には毛があるタイプと無いタイプがある。
距 袋状。紅紫色。
萼片暗紫色。付属体は切れ込まない。
葉の状態 葉形【マキノ型】状披針形〜長三角披針形。やや光沢がある。
【エイザン型】長卵状披針形〜楕円状披針形。
葉表緑色。ほとんど無毛。
葉裏紫色を帯びる。ほとんど無毛。
托葉
備   考 マキノ型とエイザン型に別れることが多く、マキノ型になると葉の裏面にはっきりと紫色が帯びる。やや直立するものが多い。
エイザンが混じると菊葉状になるがカワギシスミレはあまり深裂しないもことが多い。
オクタマスミレに比べ葉質がやや堅めになるのもポイントのひとつだ。
 

花のアップと距の部分

この個体はマキノ型で、非常に濃い紅紫色。芳香もあった。 距も綺麗な紅紫色。 側弁には毛がある。
葉の表裏

葉にはやや光沢感がありやや堅い葉質。裏面ははっきりと紫色を帯びる。

エイザン型のカワギシスミレ

この個体は、葉の裂け方がマキノ型に比べて粗く深い。そして葉は水平からやや上方に伸びる点でエイイザン型としました。 【撮影:2014.4.19 東京都奥多摩】
花の状態

花もエイザンのような紫条が多い。同じ群落の中に側弁の無毛タイプと有毛タイプがあるのが興味深い。芳香は無し。
葉の状態

葉にはやや光沢感がありやや堅い葉質はマキノ型と同じだがやや深裂する。裏面ははっきりと紫色を帯びる。
托葉の状態

長三角状。疎らに鋸歯あり。
群落の状態

こんな感じで小群落を作っていた。数年前は数株だけだったが年々増えている。もしかすると稔性がある可能性もある。