ミヤマスミレ類 地上茎なし

ヒトツバエゾスミレ (一葉蝦夷菫)

撮影地:栃木県日光市(2006.4.30)
 花はエイザンですが、葉が違うので直ぐに判別出来ます。この個体は3裂タイプです。
生育地 本州(関東北部、長野県)、四国で見つかっている。生育場所はエイザンスミレと同様に崩壊地や落葉樹林下。
開花時期 4月中旬〜5月中旬頃
草  丈 5〜15pくらい
花の状態 花色白色〜淡紅紫色のものから紅の強いものや紅色の筋が目立つもの。
花形直径2〜2.5p前後。花弁の縁は波打っているものが多い。
側弁側弁基部には毛がある。
距 太めで短い。ぽってりしている。毛はない。
萼片付属体は切れ込むことが多い。
葉の状態 葉形葉はフォーク状に3裂するもの、2裂、単葉など変化が多い。
葉表緑色。
葉裏緑色。
托葉
備   考 ■葉の裂け方は個体によりかなり差があり、同種のヒゴスミレのように細く裂けているものまで幅広い。
■花の色も個体により非常に色濃いものもあり変化が多い。
■別名を「エゾスミレ」とも呼ぶ。
■白花で単葉のものを発見された地名により「ナルカミスミレ」と呼ぶが、特に分ける必要があるのかどうか疑問がある。

葉の変化/2裂タイプ

撮影地:栃木県日光市(2006.4.30)
この個体は2裂していました。

葉の変化/単葉タイプ

撮影地:栃木県日光市(2006.4.30)
この個体は完全に単葉で、まさにヒトツバです。花弁も波打っていてエイザンの特徴が濃く出ています。

撮影地:群馬県(2007.4.21)
この個体も完全に単葉で、葉の縁のギザギザが顕著です。ナルカミスミレの定義は単葉で花が白いものを差すそうですが、この個体はやや近いかもしれません。

撮影地:群馬県鳴神山(2013.4.27)

撮影地:群馬県鳴神山(2013.4.27)
花弁先に僅かに紅が残るのでナルカミスミレの定義の白花にはなれないようです?