ミヤマスミレ類 | 地上茎なし |
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ヒカゲスミレ (日影菫) | ||
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![]() 撮影地:東京都八王子市・裏高尾(2005.4) 湿った半日陰の場所を好むスミレです。 | ||
生育地 |
北海道、本州、四国、九州(阿蘇山付近まで)に分布し主に太平洋側に多いが、西日本では生育数は少ない。 谷沿いや沢沿いの落葉樹林の下など湿度が高いところを好みます。根を伸ばして増えるので比較的群落を作ることが多いです。 | |
開花時期 | 4月中旬〜5月中旬頃 | |
草 丈 | 5〜12pくらい | |
花の状態 | 花色 | 白色。側弁と唇弁には紅紫色の筋が緻密に入る。 |
花形 | 直径2p前後。 | |
側弁 | 側弁の基部には毛が密生している。 | |
距 | 花色と同じ。 | |
萼片 | 毛は無い。 | |
葉の状態 | 葉形 | 長さ4〜7p。長卵形〜長三角形。 |
葉表 | 緑色。細かい毛がある。タカオスミレに移行する途上のものもある。 | |
葉裏 | 緑色。細かい毛がある。 | |
托葉 | 細い鋸歯がある。 | |
備 考 |
ヒカゲスミレと呼ばれるわりには比較的日当たりの良い場所にも生育していることが多いです。 ■根を伸ばして群落を形成することが多いが、花付きはあまり良くなく大株なのに咲いてないというものもよく見かけます。 ■側弁や距には毛はないですが、花柄や葉柄や葉には細かい毛が沢山あります。 ■阿蘇山で見つかり葉がヒョウタン型になるものを「アソヒカゲスミレ」と呼びますが、分布域は狭いようです。 ■葉の表が茶色になるのをタカオスミレと呼びます。高尾山で最初に発見されました。 ■葉の表が褐色になるものをハグロスミレと呼び上記のタカオスミレとは区別しています。 ■褐色に斑が入るものをフイリヒカゲスミレと呼びます。 |
花のアップ |
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![]() 唇弁や側弁には赤紫色の筋が密に走っています。側弁には毛が密生します。 |
距の部分 |
![]() 距や萼片には毛はありません。 |
葉の状態 |
![]() 葉の表は普通緑色ですが、部分的に日焼けしたような葉も見られます。 |
托葉の状態 |
![]() 托葉の部分です。細い鋸歯があります。(撮影:2015年4月4日高尾山) |
タカオスミレ移行型 |
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![]() 葉の焼けが広がりタカオスミレに移行する感じのヒカゲスミレです。こういう個体は特に高尾山では多いようです。 |
変異種?? |
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![]() 2006.4.23 東京都奥多摩で撮影: この個体は鮮やかな赤紫色で筋の部分が広いうえに花弁が染まっている個体です。突然変異種のようです。勝手に「ベニヒカゲスミレ」と名付けましょうか? |
環境対応型? |
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![]() 2008.4.19 山梨県富士山周辺の高原で撮影: 花が白に近い感じで全体的に小型です。増水すると水没するような河原に自生していました。 |